『海のはじまり』池松壮亮の“津野くん”を「やばい」と思う視聴者はいなくなった理由とは
もはや、津野をやばい怖いと思う視聴者はいないだろう
図書館の休憩室でうたた寝する水季は、大学時代の夏との思い出の夢を見る。今回、目黒蓮もちょっとだけ出てくれてホッとした。夏へのおにぎりは海苔が巻かれていた。津野くんには海苔は巻かれていなかった。 目が覚めると、そこにいるのは津野である。聞かれてもいないのに水季は夏のことを話し、好きなバンドと元カレと、津野と元カレとが交錯する。似ているようでどこか違うそれら。手を繋がない、手が届かない。ほんの少しだけの言葉の違いで、意味が大きく変わっていく。つまり、津野は、そのほんのちょっと違う人なのだろう。
水季の全人生における『恋のおしまい』でもあった
木俣冬
フリーライター。ドラマ、映画、演劇などエンタメ作品に関するルポルタージュ、インタビュー、レビューなどを執筆。ノベライズも手がける。『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』など著書多数、蜷川幸雄『身体的物語論』の企画構成など。Twitter:@kamitonami
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