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SM女王様、丸坊主の尼僧…とことんカラダを張る“43歳の名女優”。グラドルから“遅咲き”を経て躍進中

宮藤官九郎作品『新宿野戦病院』で主演

脚本家・宮藤官九郎さんのオリジナル作品で、小池さんと仲野太賀さんのダブル主演だった7月期ドラマ『新宿野戦病院』。
きらめくネオンでごった返す夜の街・歌舞伎町の片隅に、ぽつんと存在するオンボロ病院「聖まごころ病院」には、やる気がなく腰掛けで勤務している美容皮膚科医・高峰享(仲野さん)ら、クセモノの医師や看護師が在籍。しかし病院には享の叔父で院長の高峰啓介(柄本明さん)しか外科医がおらず、啓介は年老いたアル中のため存続の危機に瀕していました。 そこにアメリカ国籍の元軍医である謎の女医、ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池さん)が現れて――という救急医療エンターテインメント。

約7分間にもおよぶSMプレイシーン

ヨウコは明るく芯の通った性格で、岡山弁と英語交じりという独特な口調が特徴。手術の腕は雑ながら速くて上手いというキャラクターです。 そんなヨウコがある意味、一番ぶっ飛んだ行動を起こしたのが、第6話でした。 亨の父にガン検査を受けさせるため、紆余曲折を経てヨウコはSM嬢に扮して亨の父の説得にあたるのです。過激なボンテージ姿の小池さんが、SMの女王様になりきってムチを振り回すそのカオスなシーンは約7分間にもおよぶのですが、グラビアアイドルとして人気を博していたとはいえ、いまの小池さんは40代のトップ俳優。
まだここまでカラダを張っているという事実に驚かされると同時に、なにより小池さんがかなりノリノリで楽しみながら演じているように見えて、笑いを誘うのです。しかもこの一連のシーンは、表面的にはSMプレイを描いていたわけですが、亨の父の命を救うという感動も呼ぶシーンになっていたのが秀逸すぎました。 ――ときに丸坊主の尼僧に扮したスリリングなシーンで手に汗握り、ときにSMの女王様に扮したコミカルなシーンで大笑い。今夏の小池栄子には感情を揺さぶられっぱなしだったのです。 <文/堺屋大地>
堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は @SakaiyaDaichi
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