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40歳ジュノンボーイ俳優の“出番が少ないなり”の工夫とは。他のゼロ年代グランプリ達にも求められる職人技

下手側に配置される

 峻が挨拶をすませて解散後、6年2組担任である篠谷陽子(森川葵)がもう少し愛想よくできないものかと峻に注意する。峻は粗暴な態度を変えず、取り合おうとしない。唖然とする篠原の元に他の教師たちがやってくる。  画面右に篠原、中央あたりに他の教師たちが配置され、下手から藤岡がフレームインする。「なんなの」と憤る篠原を「まぁまぁ」となだめたあとは、うんうんうなづくだけ。第2話の職員室場面でも、篠原が画面上手、藤岡が下手。  画面上の少ない情報量から考えるに、本作の平岡祐太は画面の下手側に配置されることが多い。ドラマの演出上、そこまで厳密に配置されているとは考えにくいが、平岡は最近の出演作でもこうした配置が細かく気になる人ではある。

細かく共通する俳優としての特性

『極限夫婦』(関西テレビ)公式サイトより

『極限夫婦』(関西テレビ)公式サイトより

 3組の夫婦が登場するオムニバス形式のドラマ『極限夫婦』(関西テレビ、2024年)で、北乃きいを相手役に第3話に平岡が出演した。大学の先輩後輩である北斗達也(平岡祐太)と北斗亜紀(北乃きい)が居酒屋で再会する、平岡の初登場場面。ひとりで飲んでいた亜紀が、他の男性客にからまれているところへ、達也が助けに入る。  初登場した平岡の背面が写る。カメラが上手から下手へ回り込むように移動して、平岡の前面(クロースアップ)を捉える。ひとつのフレーム(画面)内で上手側、下手側へ軸がややズレながら、平岡はその都度、下手側に身体を微調整している。みたいに指摘するのは、考え過ぎだろうか?  2003年から2024年までの膨大な過去作をひとつひとつ確認したら、たぶん下手側に位置する平岡がいくらでも見いだせると思う。少ない出番、少ない情報量の最新出演作品からでも、細かく共通する俳優としての特性がある。
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ゼロ年代はジュノン・ボーイの称号に価値があった時代
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