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関西人「ともこ姉さんをバカにするな!」 『M-1』審査員・海原ともこへの賛否が分かれるワケ

関西と関東で違う「しょうもない」のニュアンス

さらに容姿いじりや自虐、下ネタなどで笑いを取ることも多かった女性芸人の中で、やすともは昔からこうした笑いではなく、しゃべくりでのし上がってきたことも特徴です。
12月10日に放送された『女芸人No.1決定戦 THE W 2024』(日本テレビ系)では、最終決戦に残ったにぼしいわし、紺野ぶるま、忠犬立ハチ公3組がすべて下ネタだったことで「女性芸人って下ネタでしか笑いが取れないのか」と波紋も呼んでいました。 こうした昨今の女性芸人を取り巻く状況を鑑みても、やすともが漫才師としての評価が高いために昨年から審査員を務めているのも関西人からすると納得の事実。 「上沼恵美子の次にこの席に座れるのはハイヒールかやすともだけ」、「しゃべくり漫才で爆笑を取って劇場のトリを務める女性芸人が他にいるか」、「やすともを知らない人がM-1の審査員について評価するな」という、ともこさん批判への反論も多く散見されました。 また今回のM-1ではヤーレンズに対する「しょうもないのが見たかった」、マユリカに対する「しょうもないことの連続で面白かった」と「しょうもない」というワードを多用していたともこさん。これに対して「しょうもないなんて失礼」という意見も多く見られました。
©M-1グランプリ事務局

©M-1グランプリ事務局

しかし「しょうもない」という表現が、関西のお笑いにおける最大の賛辞であり、そのニュアンスが全国区の視聴者には伝わっていないことから批判にも繋がったのでしょう。全国放送の漫才コンテストだからこそ生まれてしまった、関西と関東の温度差の違いも浮き彫りになりました。

海原ともこ審査で番組や賞の格を上げている

上沼恵美子さんが長らく担ってきたM-1グランプリの女性審査員。上沼さんが審査員引退後は「唯一天下を取った女性ピン芸人」とも評される山田邦子さんが2年連続で審査員を務めました。 去年は、ともこさんと山田邦子さんが審査員席に並ぶ大会史上初の女性審査員2人体制でしたが、そこに来て今年は山田さんが外れて、ともこさんが唯一の女性審査員となりました。 番組制作側としては「誰か1人は審査員に女性を入れなくては」という思いがあるのかもしれませんが、そもそも、やすともの漫才における貢献度や実力は性別関係なく評価されているのです。審査員として参加することで、番組や賞そのものの格を上げていることは間違いないと言えるでしょう。 ちなみに妹のやすよさんについては、「ともこは言葉にどもりながらも傷つけずに評価を伝えられるけど、やすよはただ『私はおもんなかった』と辛辣なコメントで場を凍りつかせそうだから向いてない」という愛のあるポストも。
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ともこの審査に共感の声も
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