親戚の結婚式で夫が放った“ありえない一言”に場が騒然「何も言うなとあれほど…」
「普段から無神経なことを言う人だとは思っていましたが、まさか結婚式であんな言葉を口にするなんて……。夫の人間性を疑いました」
そう話すのは、藤堂よしこさん(仮名・41歳)。姪御さんの結婚式に招待された際、よしこさんの夫がデリカシーのかけらもない発言をしたことに激怒しているそう。
傷つけてしまった姪の心をどう労わればいいのかと、よしこさんは2カ月が経った今も考え続けています。
よしこさんは30代半ばのころ、マッチングアプリで知り合った信夫さん(仮名・43歳)と結婚しました。
「振り返れば付き合っているときから、なんでそんなことを言うんだろう? と思う発言が多かったです」
ちょっとしたエピソードは枚挙にいとまがありません。よしこさんが「新しいピアスを買ったんだ~! どう?」と尋ねると、「重そう」と、真っ先にネガティブな感想。
知人宅で生まれた赤ちゃんの写真を見せれば、「猿みたいだね」……。いつもそうした調子だったとか。
交際中、よしこさんは「これも彼ならではの冗談」と思うようにして、「また手厳しいことを言ってるね(笑)」などと突っ込んでいたそう。
ただし、そうしたプラスの解釈ができるのも恋愛中だからこそ。結婚して一緒に過ごす時間が長くなるにつれて、信夫さんの無神経な発言がどんどん気になるようになってしまったのです。
「相手の気持ちを考えられていない発言が目に余るばかりに、もしかしたら発達障害なのかも? と思い、本人に検査を勧めました。でも夫は『俺は違う』と、聞く耳を持ってくれませんでした」
本人に検査を受ける気がない以上、根本的な対応は不可能です。
しかし、せめて妻である私は発達障害についての知識を得ておいたほうがいいのでは――。よしこさんはそう考え、図書館で発達障害に関する書籍を読み漁りました。
こうした努力の甲斐も虚しく、状況は好転しないまま。次第によしこさんは、信夫さんを避けるようになっていきました。
「私自身、夫の独りよがりな発言に耐え切れなくなってしまって……。自分だけが頑張る義務はあるのだろうかと、学んだりサポートしたりすることをやめました。本人を連れて行けないなら意味がないと思ったので、専門医への相談もしないままでした」
夫婦間の溝は決定的なものとなってしまいました。離婚が頭によぎりつつも、経済的な事情を前に踏みとどまったそうです。
そんな折に届いたのが、姪(めい)からの結婚式の招待状。昔からかわいがってきた姪の幸せな報告に、よしこさんの心は明るくなりました。
「姪は生まれつき心臓が悪く、何度も入退院を繰り返してきたので、結婚式での晴れ姿を見られるのは本当にうれしかったです。夫と参列することへの不安はありましたが、せっかく2人あわせて招待してくれたのに水をさすのもと思い、そろって出席することにしました」
無神経な発言を「冗談」と流せていたのは交際中だけ
夫のサポートを必死で考えることが馬鹿らしくなった
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