カミングアウトが上手くいかなかったことにより、剣聖と智也の関係も悪化し、結婚式もキャンセルすることに。そして、剣聖から撮影辞退の申し出を受けると、一平は何とか引き止めるために言葉を並べる。ここで2人は「僕たちはニュースの題材じゃないんです。
僕たちを取材するときに『LGBTQもの』っておっしゃいましたけど、僕たちは誰かを感動させるための素材じゃないんです」と激高。
続けて、「一平さんは『辛くて大変なことばかりでしたよね、力になります』って言いましたけど、別にゲイだからって全ての瞬間が辛いわけじゃない」「『大変』という言葉で僕たち2人をくくらないでほしい。
僕たちはかわいそうな人じゃありませんから」と声を荒げた。
最終的に一平は改心して、剣聖と智也のための手作りの結婚式の開催を提案。無事に結婚式を成功させるだけではなく、剣聖と慎太郎の関係も改善に向かい幕を閉じた。ハッピーエンドではあったが、序盤に剣聖がゲイであることを一平にカミングアウトした時には嫌な予感がした。というのも、「
ただ“今流行っている題材”という理由からセクシャルマイノリティを登場させただけでは?」という疑問が頭をよぎったからだ。
セクシャルマイノリティが置かれている境遇や、必要な知識に触れられるため、ドラマで描かれること自体は気にならない。とはいえ、最近は“体(てい)のいい題材”としてメディアで取り上げられているイメージも少なくない。
「このドラマもそういう感じか」と落胆しかけていたが、剣聖が「僕たちはニュースの題材じゃないんです」と言い放ったシーンでその考えは逆転。昨今の“マイノリティブーム”を揶揄するセリフの連続に、「このドラマは信頼できる」と確信を持てた。