
断捨離は整理整頓とは違います。本書によると「断捨離は片づけない片づけ方」。そして「いかにモノを保管するか」に主軸を置いているのが整理整頓です。
「断捨離の『片づけ』とは、必要なモノの絞り込み」。基準となるのは「主役はモノでなく自分」という考え方。
私達はつい「まだ使える」「もったいない」という視点で片づけをしてしまいますが、本書いわくこれは「モノが主役のモノ軸」。次にありがちなのが「人にもらったから」「捨てたら人に何か言われるから捨てない」という、気遣いから生まれた捨てられない癖(くせ)。こちらは「他人が主役の他人軸」。
両方とも耳が痛いですよね。でもここが勝負の決めどころ。「自分とモノが生きた関係かどうか」「自分がどう思っているかどうか」。この点を自分や、自分とともに暮らす家族の心で見極めるのが、自分軸の断捨離なのです。
モノは生きているわけではありませんが、モノには買った当初の自分や、使用した歴史、ともに生きた自分が投影されています。
「断捨離は自分を高める手段であり、単なる片づけではありません」という本書の言葉が、モノとの対話で実感できるのです。
理屈はわかったけれど、モノが多すぎてどこから手をつけたらいいか悩んでしまう。こんな方はまず「断捨離をする前の3つのチェック」に注目してみましょう。本書から簡単に抜粋してみました。
・捨てられない段階を知る
モノが滞ったり積み重なったりしているなら、要らないモノを取り除く「分別」をする。
・自分のくせを知る
人はモノを取り出した場所に「戻す」「しまう」作業が苦手。苦手なことを収納に頼るのには無理があることを自覚する。
・3つの「保留」をやめる
判断の保留:「まだ使える」「あとで使うかも」という、本当に必要かどうかの保留をやめる。
決断の保留:要らないと判断したのになぜかまだとっておく、という保留をやめる。
断行の保留:捨てて初めて家の中のモノが減る、最後のステップの保留をやめる。
いかがですか。特に3つの保留はハードルが高いのではないでしょうか。
モノとお別れする=今までの自分お別れする、または否定すると感じる方もいるかもしれません。でも、お別れしたらスッキリした、と清々しくなるような気もしませんか。