Lifestyle

「布団を干すだけ」ではダメ。家の中のダニ対策の正しい手順をプロに聞いた

駆除するのではなく寄せつけない工夫を

殺虫剤

『カメムシ凍殺ジェット』(画像提供:フマキラー株式会社)

――カメムシが洗濯物から離れて飛びまわりはじめると怖いので、早く駆除したいです…。 佐々木先生:洗濯物から離れたカメムシは、殺虫成分の入ったスプレーのほうが素早く駆除できます。  当社だと、冷却効果で瞬時にカメムシの動きを止めて駆除する『カメムシ凍殺ジェット』という製品があり、屋内外用です。事前に家の周りやカメムシが隠れていそうな場所にスプレーしておくことで最大2か月、住みつきも防止します。 ――室内にもあらかじめスプレーしておけば、秋口のカメムシ対策としても使えそうですね。 佐々木先生:う~ん……、私はあんまりおすすめしないです。  なぜなら、カメムシが潜む場所は押入れやクローゼットを開けたところの裏側など。普段は使わない布団や衣類などを保管してあることが多い場所だからです。こういった場所に殺虫成分の入ったスプレーをあらかじめかけておくのは、抵抗のある人も多いのではないでしょうか? ――確かに、布団や衣類に殺虫成分が付着するかもしれないのは心配です。でも、家のなかでカメムシが潜むのを防止できないのはツラすぎます。 佐々木先生:そうですね。家のなかに入ってきてしまうと駆除も大変になるので、やはり、“カメムシを家へ入れない、家の外回りやベランダなどに寄せつけない”ということが大切になってきます。  繰り返しにはなりますが、家の外回りにある雑草を抜いたり物やゴミを片付けたりして隠れ場所をなくしてみてください。  また、屋外にある玄関灯や家の外回りにある外灯、屋外側から網戸や窓ガラスにスプレーできる虫よけ、吊るすタイプも効果的です。

“家に入れない、寄せつけない、減らした状態をキープする”工夫を

 ダニやカメムシなど嫌な虫の名前を聞くと、つい「害虫なんて消えてしまえばいい」と考えるかもしれません。  けれど佐々木先生いわく、「虫も地球の生態系を支える一員」。まずは、“家に入れない、寄せつけない、減らした状態をキープする”工夫を心がけたいものですね。 【佐々木智基】 フマキラー株式会社にて開発本部基礎科学研究部部長・主席研究員を務め、虫の飼育・研究をおこなう虫博士で、5年以上にわたり蚊・ゴキブリ・ダニ・アリ・外来種問題を担当。虫や植物がテーマのキッズ向けサイト「フマキッズこども研究所」内でも“虫はかせ”として活躍するほか、「虫や植物とふれあうコンテスト」の審査員も務めている。 <取材・文/山内良子>
山内良子
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意。
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