やましたさんが提案するのが「『重要軸』と『時間軸』でふるいにかける」。
過去の思い出が詰まったモノや、未来を想定して買ったモノは、「今」重要ではない、ということが見えてきます。「今の自分に必要な物」に焦点をあて、整理整頓するのが大切です。
登山をはじめとしたアウトドアオタクにとって、道具は命を守ってくれる頼もしい相棒です。万全な状態を整えた、スタメンを決めておきましょう。
オタクの推し活には濃い愛が不可欠です。でも、まんべんなくすべてのグッズに愛をそそぐのは、さすがに無理。時の流れや気まぐれで愛が醒めたら、グッズを手放すのは自然な流れ。愛が消えるわけではありません。
本書が伝えたいのは、個人にとって気持ちのいい空間とは何なのか。人一倍モノを大切にするオタクだからこそ、気持ちのいい部屋をつくってほしい。そんなやましたさんの願いが込められているのです。
<文/森美樹>
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『
主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『
母親病』(新潮社)、『
神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。
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