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Netflix『新幹線大爆破』ムンムンの色気を封印した“43歳俳優”を何度も観てしまう。今までとまるで別人なのに

“笠置”斎藤工の存在が、指令所の緊迫感を高める

 笠置は総括指令長としてJR東日本新幹線総合指令所から高市に指示を出す。言ってしまえば、指令所内は“安全な場所”であり、新幹線内のシーンと比較すると派手さはない。
Netflix映画 『新幹線大爆破』

Netflix映画『新幹線大爆破』

 それでも、シリアスな空気感を醸成できている要因として、笠置の存在が指令所内に緊迫感をもたらしていることが大きい。  総括指令長として様々な選択を迫られ、そのうえで高市や部下に指示を出す姿からは目が離せない。先述した通り、登場人物の人となりがあまりわからないからこそ、乗客のために真摯に仕事に取り組む心意気が伝わり、より強く笠置の魅力を感じられた。

これまで見たことがない“清楚系ビジュアル”のギャップ

 なにより、ビジュアルがとてもきまっている。斎藤と言えば、前髪が重かったり、口まわりに髭をたくわえたりなど、ダンディかつ艶っぽい印象が強い。ただ、本作では髪は短く、おでこが出ており、髭もない“清楚系”な出で立ち。一瞬「本当に斎藤なのか?」と疑問が浮かび、渋い声を聞いても「本当に斎藤なのか?」とやはり違和感をぬぐえないほど、これまで演じてきた役とのギャップがすごい。
Netflix映画 『新幹線大爆破』

Netflix映画『新幹線大爆破』

 ギャップを覚えたのはビジュアルだけではない。Netflix『極悪女王』ではダンプ松本(ゆりやんレトリィバァ)を都合よく利用しようとする松永俊国役を、TBS系ドラマ『海に眠るダイヤモンド』では面倒見は良いものの妻を亡くしたことをキッカケにどこか塞ぎ込んでいる進平を演じるなど、斎藤は影を持つ役を多く演じてきている。  それだけに今回、乗客のために本気で職務を全うする姿勢に頼もしさとカッコ良さを一層覚え、指令所で指示を出す笠置が登場するのを心待ちにしている自分もいた。 ==========  斎藤工の魅力が詰まったこの映画は、間違いなく彼の演技の幅を知る絶好の機会だ。特撮、アクション、ストーリー、キャストなど、注目ポイントだらけの本作。まだまだ注目度は維持していきそうだ。 <文/望月悠木> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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