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漢方薬局はスーパーマーケット!? 台湾女性の気になる“漢方ライフ”が面白すぎた

「漢方薬局」と聞くと、日本ではあまり馴染みがないため「初心者にはハードルが高い」「そもそもどんな場所か想像がつかない」という人も多いのではないでしょうか。
漢方薬 ハーブ

画像はイメージです(以下同)

 漢方の考え方が広く浸透している台湾では、漢方薬局をスーパーマーケットのように気軽に利用することがあるとか。  台湾で漢方薬局を営む家に生まれ育ったEri(王怡婷)さんは、台湾発の漢方ライフスタイルブランド「DAYLILY」の共同創業者として、古くから親しまれる「漢方」を、薬だけではない“食事や生活習慣を含めたライフスタイル”として捉えているといいます。  本記事では、そんなEriさんと漢方薬局のエピソードから、台湾女性たちの“漢方ライフ”を紐解きます。 (本記事は、『台湾美人式 おまもり漢方習慣』より一部を抜粋し、再編集しています)

漢方薬の香りは実家の香り

 台北市の西部、台湾三大河川のひとつである「淡水河(タンショイホー)」のそばに位置する「迪化街(ディーホアジエ)」は、漢方の街として知られています。  Eriさんのご両親は、この迪化街で出会い、結婚。その後、台北で自分たちの漢方薬局を開いてEriさんと弟を育てました。 子育て Eriさんがふと実家を懐かしむときに思い出すのが、漢方薬の香り。ご両親は仕事でも家族のためにも常に漢方を調合していたため、家にはいつも漢方薬の香りが漂っていたのだとか。 「小さい頃はその香りがあまり好きではなかったけれど、いまでは懐かしさとともに安心感を与えてくれるから不思議です」(Eri)

漢方薬局はよろず相談所

 学校から帰ってくると両親が働く薬局で過ごすことが多かったEriさんは、いつも「パパのお客さん、話が長くてなかなか帰らないなぁ」と思っていたそう。  でも成長するにつれて、お客さんが薬局に長居をする理由がだんだんわかってきたといいます。 「みんな私の父に相談事をしていたんですね。それは身体の調子や症状の悩みだけではなく、家庭内で起きた出来事や、“誰々さんの家に子どもが生まれた”とか“仕事でこんなことがあった”など、うれしいこと、悲しいこと、悔しいこと、世間話から噂話まで……内容は実にさまざま。そんな話を、父はいつもお客さんに寄り添ってじっくりと聞いていたんです」(Eri)  昔から台湾の漢方薬局は“地域のかかりつけ病院”のような役割を担いながら、誰もがふらっと立ち寄っては世間話をする、とてもオープンな場所として各地で親しまれてきました。Eriさんの実家も例に漏れず、こうしたあたたかい場所だったのですね。
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お料理好きは漢方薬局へ
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