Lifestyle

突然、庭に現れた猫→家に招き入れた瞬間“驚きの行動”。病気判明も大好きなお家&お外で穏やかに過ごす姿が愛らしい

突然できた「左目頭のできもの」から出血が止まらなくなった

 穏やかな日々が一変したのは、2024年10月。突然、くのくんの左目頭に赤いできものができました。すぐに近所の動物病院へ行くも、「見たことがない症状であるため、病気ではないと思う」と言われ、目薬を点して様子見することに。  ところが、できものは次第に大きくなっていったため、yunaさんは別の動物病院へ行きました。
くのくん

※掲載写真は自撮りであるため、反転しています

「そこでも、見たことがない症状だと獣医師さんは頭を抱えていました。ただ、食欲と元気はがあったことや痛みはなさそうなこと、年齢的な手術のリスクを考慮し、様子見することになったんです」  だが、12月下旬、できものはさらに大きくなり、出血も見られるようになりました。出血する頻度は日に日に短くなっていき、2025年1月には拭いても血が湧き出てくるほどに……。
くのくん

手術1週間前

 これは、ただごとではない。嫌な予感がしたyunaさんは再診し、獣医師に相談。手術が難しい部位であり、年齢的なリスクはあるものの、このまま放置はできないと判断され、2025年2月、手術と組織の採取を行いました。

左目頭のできものは“血管肉腫”! 手術を乗り越えた現在は…?

 採取した組織を検査した結果、左目頭のできものは「血管肉腫」であると判明。腫瘍が深いところまで根づいていたことや発症部位が目であったことから、腫瘍を完全に切除することはできませんでした。 「でも、見た目は血管肉腫の発症前のようになりました。癌組織はゆっくり体内を巡っており、転移する可能性は高いそうです」  現在は月1通院し、レントゲン検査。家族は、これまで通りの生活を続けさせてあげることで、くのくんがストレスを溜め込まないように配慮しています。 くのくん 術後、くのくんは食欲があるのに上手く食べられずに吐き戻しをしたり、体重の減少が見られたりはするものの、元気はあり、健康診断でも他に異常は見つかりませんでした。  血管肉腫は早期発見が難しく、腫瘍が破裂・出血し、危機的な状況になって初めて判明することも多い病。“一瞬の迷い”が命取りとなるのが、血管肉腫の恐ろしさです。  だからこそ、yunaさんは飼い主側が「何かおかしい」と直感したら、まずはすぐ動物病院で相談してほしいと訴えます。 くのくん「毎日一緒に暮らしている飼い主さんにしか分からないことって、絶対にあると思うから。それと、治療方針を決める時には病院任せではなく、どうしたいかを積極的に獣医師さんへお伝えすることも大事だと感じました」  血管肉腫は発症部位によっては、試験的開腹(※病気を診断するために行われる開腹手術)をしないと組織検査ができない場合もあり、飼い主側は葛藤することもありますが、できものが本当に腫瘍なのか、はたまた悪性か良性なのかを知ることは今後の治療法を決める上で重要になってきます。 くのくん 犬だけでなく、猫も血管肉腫になることがある。くのくんのニャン生は多くの人に、厳しくも知っておきたい現実を教えてくれます。 <取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ