口座移動が面倒なら「個人向け国債(変動10年)」もアリ
ただ、1年の定期預金だと、1年後にまた預け先を考えなければなりません。中には、高金利の銀行を探して1年ごとに移し替える人もいますが、それは面倒ですよね…。
そんな人には、「個人向け国債(変動10年)」がおすすめです!

財務省、個人向け国債HPより
現在の利率は年1.0%(2025年7月発行分=6月30日締め切り。販売は月1回)で、人気が上昇中。いったん買った国債は、半年ごとに金利が見直されるしくみなので、放っておけば勝手に金利上昇の流れに乗れるのです。
「10年も資金を固定するの?」と思うかもしれませんが、購入から1年たてばいつでも1万円から中途換金可能。その際のペナルティは、換金した額の「直近2回分の利息が差し引かれるだけ」で、元本が減ることはありません。
ちなみに、「固定(金利)3年、5年」もありますが、金利が上がっている今、買うなら「変動10年」一択です。
メガバンク・地方銀行・ほとんどの証券会社で1万円から買えるので、自分が使ってる金融機関で調べてみるといいかも。
国債とは、要するに「日本国にお金を貸す」ということ。預金ではなく債権なので、「個人向け国債は元本割れのリスクがある」と書いてあるマネーサイトもあります。
確かに、理屈上は元本割れもありえるのですが、一方で財務省の公式サイトには「元本保証」と明記されています。国債が元本割れを起こすとすれば、それは日本国が債務不履行(デフォルト)に陥ったとき。そのリスクは、一般的な銀行破綻よりもはるかに低いと考えられます。
もちろん万が一の事態もあり得ますが、“実質的な元本保証”がある国債は、高金利時代におすすめです(よほど日本国を信用できない人以外は)。
ハイリスクな投資は怖いという人でも、お金は“置き場所”を変えるだけで少しずつ増えていきます。
「いま持っているお金、本当にベストな場所に置けているかな?」
もしあなたが100万円程度の預金があるなら、預け先を一度見直してみるだけでも、将来の預金額はぐっと変わってくるはずです。
<文/齋藤めぐみ>
齋藤めぐみ
1990年生まれ、東北在住のフリーライター。元銀行員でFP資格を保有。転勤族妻、2児の母。