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「生涯収支マイナス4億円」粗品、競馬2日間で“1000万円”負け なぜファンは「生きる勇気をもらった」と熱狂するのか?

“生涯収支マイナス4億円君”誕生──粗品の破天荒すぎるギャンブル人生

粗品は毎週のように競馬予想を行うのだが、ことごとく外れることでファンの間では「粗品の呪い」と呼ばれるまでになっている。粗品が予想した馬券は買わないのが定説となり、競馬ファンだけでなくギャンブルに興味がない視聴者からも注目を集めている。 そんな粗品だが、競馬にかける金額が大きく、現時点では4億円負けているとして「生涯収支マイナス4億円君」を名乗っている。6月5日公開の動画では2日で計1000万円を失い、税金の支払いができないと報告しているほどだ。 6月6日に配信したもう1つの個人チャンネル『粗品のロケ』の動画では、金欠でロレックスとウブロの高級時計を買取店に売りさばく様子を披露するまでになった。昨年に計968万円で購入した時計が143万円減の825万円の査定結果になったが売却するという、常人には考えられない異常行動をしている。 この無茶苦茶な行動に対し、ファンは動画のコメント欄へ「自分の悩みの小ささを思い知らされて前向きになれる」「しんどかったけど、元気が出た」「生きる勇気をありがとう」などと投稿している。 特に、2日間で計1000万円を負けたと報告した動画は、生きる希望をもらったという感謝のコメントであふれた。普通に考えれば常識が外れの行動をしている粗品だが、借金を報告するたびに熱狂的なファンを次々と生み出している。なぜ、こんな現象が起きているのだろうか?

ファンが熱狂する理由

理由として、粗品がギャンブルで借金をすることをエンタメ化できたことが大きいと考えられる。借金をしたり税金が払えないといった、追い込まれていく様子を隠さず披露して、ひとつの笑えるコンテンツを作り出したのだ。 現在、粗品レベルの知名度の芸能人で、ここまで大っぴらにギャンブルの負けを明かしているケースは稀だ。しかも、トークセンスが抜群であるため、競馬に負けた話だけなのに笑えてくる。「人の不幸は蜜の味」と言うが、粗品はギャンブルで借金を負うことで視聴者に笑いを提供しているのだ。 さらに、しっかり本業の仕事で結果を残していることで「2日間で計1000万円を負けた」という発言も悲壮感なく笑えるセリフに聞こえてくる。つまり、芸人として成功しているからこそギャンブルで作る借金も笑えるという、粗品にしかできない笑いのフォーマットを作り上げることに成功しているのだ。
霜降り明星・粗品さん②

画像:フェンダーミュージック株式会社 プレスリリースより(PR TIMES)

現在は「クズ芸人」が頻繁にテレビ出演をするようになっているが、粗品はあくまでテレビやラジオ、舞台では正統派な芸人として活動し、YouTubeだけで「クズっぷり」を披露している。「クズ」を安売りしない姿勢もカリスマ性を高め、熱狂的なファンを生み出すのだろう。 これまでの芸人にはない形でファンを増やし続けている粗品。今後も、どれだけ面白おかしくギャンブルで負けて借金を作り、笑いに変えていくのか注目だ。 <文/ゆるま小林>
ゆるま 小林
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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