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「昔はナンパされたことも…」39歳・元TBSアナが明かす“アラフォーの孤独感”

今思えばモテていた20代のアナウンサー時代

  私は一度お付き合いを始めると比較的長く付き合うタイプですので、ものすごく経験豊富というわけではないですが、20代のアナウンサー時代は、今より断然恋愛をするチャンスが多かった気がします。  あと、自分に若さが失われたのは、はっきり言ってこんなにさまざまな可能性を狭めるのかとも実感しています。悔しいですが。  昔は本屋さんで紳士的なナンパをされたこともあれば、旅先のJR列車内でいきなり名刺を渡されたりとか、結構ザラにありました。  今思えばモテていた。  しかしはっきり言って、20代のころの私より、今の私のほうが話も面白いし、おしゃれだし、気も効くし、正直おすすめ(笑)、なのですが、そうはいかない。  北海道ではナンパなんてされないぞ(あ、昨年の年末一回だけあった。忘年会マジックですね)。  地方在住アラフォーが感じるのは、ただボーっと自宅と出先を往復しているだけでは、いい意味で平穏な、なにもおこらない日常が積み重なっていくのみ。両思い云々の前に、まず片思いレベルから一生懸命始めないとというお話になってきます。  今なら皆マッチングアプリ? を使うのが常識なのでしょうか? 地方在住で、アラフォーの私はよっぽど頑張らないと恋愛の第一歩を踏み出すのも大変。  うむ、厳しすぎる。みんなどうしてるんだろう。  今は仕事に集中しよう! という考え方もありますが、恋はいいよ、というアドバイスもよくわかります。  歳が近い独身の友人と会えば、話題と言えば、最近ちょっとこのアンチエイジング方法が気になるとか、体の調子が悪いとか、健康問題やら美容問題に花が咲く日が増えてきていますが、時折そうした恋愛関連の話になると……〇〇さんがこんなところでこんな出会いがあったらしいと耳にして「えー! すごい!」と驚くばかり、なんてことも。

こんな幸せな日常があるのに

愛犬リリー

愛犬リリー

 さて、ここまで書いてきましたが、実は仲良しに「こんな可愛いワンちゃんがいて羨ましい。こんな子がいたらずっと家にいるし私なら幸せだ」としみじみいわれ、今更ながらハッとした私。  本当おっしゃる通り。無償の愛でいつでも私の帰りを待ってくれて、家で作業していても時折様子を覗きにきて、テーブルにそっと顔を乗せてこちらをじっと見てくれる。  普通に考えたら、こんな幸せな日常があるのにね。在宅ワーク続きで孤独感がうんぬんなんて思う時点で、なんて私は贅沢な馬鹿野郎なんだと純粋に反省した次第。  結局は、人間無い物ねだりをやっちゃう。ときには冷静にならないと。寂しいなんて、言っちゃダメだわ。 <文/アンヌ遙香>
アンヌ遙香
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne
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