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孤独死を描くドラマ『ひとりでしにたい』で、主人公が“35歳→39歳”に変更された理由。「35歳はまだイケイケ」NHK制作陣のリアルな本音

35歳から39歳に、鳴海が年齢変更された理由

 ちなみに、ドラマ化の立役者である小林氏ではあるが、ドラマにおける重要な原作との変更点にも関与している。
「ひとりでしにたい」

(C)NHK

「鳴海は原作では35歳となっていますが、ドラマでは39歳に変更しています。というのも、小林が『マッチングアプリで35歳の女性は需要あると思いますよ』と話しており、『35歳で終活を始める』という導入では現実感が生まれない可能性が浮上しました。そこで、原作者のカレー沢さんに『35歳もまだまだイケイケみたいです』と話したところ、年齢変更を了承してもらったんです」  たしかに35歳の女性が「誰にも相手にされない」は多少無理がある気もする。この“原作改変”は英断だったように思う。

可愛すぎて却下されたアプリの写真

 とはいえ、“綾瀬はるか”がマッチングアプリで見向きもされない状況もある意味リアリティはない。ただ、そのあたりにも配慮がなされているようだ。 「撮影初日に、ドラマ中のマッチングアプリで使用するアイコンの写真撮影をしたんです。最初は顔写真を撮ったのですが、めちゃくちゃ可愛くて『これじゃあいいね殺到しちゃうな』となりました。そこで、猫とうちわで顔が微妙に隠れる写真でアプリを始めるようにしています」  細かいところまで配慮が行き届いているからこそ、鳴海が直面している壁を自分事として考えたくなるのだろう。30代以上の未婚女性向けの作品というイメージは根強そうではあるが、男女を問わず幅広い世代に楽しめる内容となっている。 <取材・文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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