まず最終巻が発売され、『婚活バトルフィールド37』が完結した今の状況を聞くと「
現在はホッとしたような、少し寂しいような気持ちです」という。
そもそも、なぜ婚活漫画を制作することになったのか。猪熊氏は「ホラー漫画の連載企画が没になり、代理原稿で描いた婚活コメディの読切が連載企画として採用されたからです。婚活という題材で読切を描いたのは私に婚活経験があり、事前知識があったからだと思います」と答える。
また、なぜ37歳の女性を主人公にしたのか。
「婚活という題材は“女性向け”というイメージがあったので、主人公は女性にしました。また、『婚活では女性は35歳以上になると不利になってくる』と言われているので、
物語に歯ごたえを出すためにあえて37歳に設定しました。仮に男性主人公であれば、婚活では女性の年齢プラス3~4歳くらいの男性が同程度の難易度の印象なので『婚活バトルフィールド41』というタイトルで連載していたかもしれません」
とはいえ、「
実際の婚活の難易度はその人の年齢だけではなく、その他のスペックと異性に求める条件で変わると思います」と続け、年齢が婚活のすべてを決める条件ではないと補足した。
多種多様な婚活、婚活に関係する親子の関係性など、多角的な婚活のリアルが描かれていた本作。制作のための情報収集はどのように進めたのか。
「
親子婚活や街コンなど、取り上げる婚活の題材を事前に決め、その後に主にインターネットで情報収集していました。また、現役仲人さん等の婚活関係者の発信情報や、IBJ(日本最大級の結婚相談所ネットワークを運営する株式会社)の『成婚白書』は随時確認しています」
ちなみに、猪熊氏自身も婚活経験者とのことだが、どのような婚活をしたのだろうか。印象的なできごとや体験があったのかも尋ねてみた。
猪熊氏は「私自身が以前婚活をしていた際には、データマッチング型の相談所で婚活していました。婚活パーティーにも参加したことがあります」と回答。印象的なエピソードについては「
真剣交際相手に即フラれたことでしょうか」と語った。