④公的サービスの準備と手配をし、家族の役割分担を決める
我が家は姉に子どもがふたりいて、地方に住んでいるため、基本的には2人シフト。父も私も仕事があり、いろいろとやりくりをしながら過ごしておりました。
また、退院後を見据えながら公的サービスの知識及び準備、手配を行っておきましょう。
そして、家の手配とは具体的に言うと、片付けも含まれます。
マツケンサンバを流しながら応募した『ウチ、断捨離しました!』

すべてが整ったあとの家の様子。この前は見るも無惨な様子でした
そう、片付け。常に整ったおうちの方には関係ないお話でしょうが、介護用のベッドを入れるには玄関から部屋までの道のりがあります。介助用ポールを立てるには、床にスぺースが必要です。
我が家は、足の踏み場もございませんでした。
2023年11月放送のBS朝日『ウチ、断捨離しました!』にて、やましたひでこさんの指導のもと断捨離Ⓡを行いました。
自分で応募したんです。そう話すと全員に「自分で応募したの!?」と言われたのですが、それほどまでに精神的にも体力的にも追い詰められていたもので……。
他の記事でいくつか書かせてもらったのですが、当時我が家は完全なる暗黒ごみ屋敷。
生ごみこそ処分していましたが、母を失う恐怖から、母のもの、母が買ったものがまったく捨てられず、賞味期限切れのレトルト食品などを眺めながら暮らしていたありさま。
脳出血は、再出血のリスクを下げることが重要です。家の中で転倒・怪我はできるだけ避けるべきなのに、どっこい、私ですら歩けない家……。体力も筋力も落ちている、しびれの残る母が戻って来て無事に過ごせるわけがありません。
カーテンを閉め切った部屋でものに埋もれ、やつれた私は、番組公式HPの“出演者募集”欄に、深夜スマホから申し込みました。
ちなみに、マツケンサンバを流しながらの応募でした。人間はこの曲を聴きながら鬱々とできないと聞いていたので……上様には大変お世話になりました。
さて、その後の事は、TVerやオンエアで見てくださった方もいるかもしれません。
1トンほどごみや家具を処分し、窓から光が差し込み、風通しが良い家となりました。同時に、私自身の問題も多数つまびらかに……。カメラの前で台本もないのに号泣したのち、モノへの執着も「断ち」、モノを「捨て」、最後に、母への依存を「手離す」ことになりました。うーん、絵に描いたような変化です(当時は必死)。
完全に元通りとはいきませんが、母はこの断捨離の済んだ家で、メキメキと回復。2025年7月に再登場した折には、「元気になっていて驚いた」と友人知人から言われました。