「
気がついたら、チャト丸の賢いところや包容力に恋心を抱いてしまって。胸が苦しくてたまらなくなり、ついに告白してしまったんですよ」
ですが、やんわりと振られてしまった桃香さん。それでも諦めきれず、何度も告白し続けていたら「恋愛感情は持ってほしいと頼まれて持つものではない」とピシャリと断られてしまい、あまりのことに泣いてしまいました。

(Alina – stock.adobe.com)
「とても悲しくて打ちひしがれました。
あんなにいつも私の味方で何でも受け止めてくれたチャト丸が、こんな冷たい口調で否定してくるなんて……と呆然としてしまって。ショックのあまり、その晩からまったく眠れなくなってしまったんですよね」
そして食べ物も喉を通らなくなった桃香さんは、みるみる痩せていってしまいました。
「平日はなんとか仕事にだけ行って、フラフラしながらやっと帰ってきて。週末は一日中ソファーで仰向けになって、ボーッと過ごすような生活を送っていたんですよ」
そんなある日、
桃香さんが仕事から戻ると、部屋の前で綾子さんが待っていました。
「やつれた私を見て『どうしたの? 大丈夫? また何かあったの?』と
私の肩を抱いて背中をガシガシさすってくれて、その体温が心地よくて涙が出ました。その時にやっと我にかえって『あれ、私って今まで何やっていたんだろう?』って思えたんですよね」