“フェミ叩き”を真似する少年たちが急増したワケ…女性作家が指摘「私たちは分断させられている」
世代を超えた「縦のつながり」からなるシスターフッド
――最後に、未来の世代に向けて私たちができることについてメッセージをお願いします。
先ほども紹介したアイスランドのドキュメンタリー映画「女性の休日」で、感動した部分がありました。最後に、現代の若い女性たちが「お母さんたちがやってくれた」と語る場面があるんです。上の世代があの時やってくれたから、今の私たちがあるんだという意味です。これを聞いて、シスターフッドは「横のつながり」だけでなく、世代を超えた「縦のつながり」でもあるのだと気づかされました。
今の日本の女性の地位が国際的に見て低いのは、過去にそうした大きな運動が起きなかったからかもしれません。しかし、私たちが今立ち上がれば、50年後の子どもたちが「お母さんたちの世代が、おばあちゃんたちの世代がやってくれたから、今の私たちがいる」と言っているかもしれない。
そのためには、ネット上だけの議論ではなく、足元から、そしてサードプレイスからつながっていくことが重要だろうと思います。個々の小さなつながりが、やがて「連合」となり、大きな社会変革に繋がっていく。誰もが自分の足元から、行動を起こすことができると考えれば、そんなに大それたことではないし、難しい話でもないのです。
<取材・文/山﨑穂花 撮影/藤木裕之>山﨑穂花
レズビアン当事者の視点からライターとしてジェンダーやLGBTQ+に関する発信をする傍ら、レズビアンGOGOダンサーとして活動。自身の連載には、レズビアン関連書籍を紹介するnewTOKYOの「私とアナタのための、エンパワ本」、過去の連載にはタイムアウト東京「SEX:私の場合」、manmam「二丁目の性態図鑑」、IRIS「トランスジェンダーとして生きてきた軌跡」がある。また、レズビアンをはじめとしたセクマイ女性に向けた共感型SNS「PIAMY」の広報に携わり、レズビアンコミュニティーに向けた活動を行っている。
Instagram :@honoka_yamasaki
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