
画像:「僕達はまだその星の校則を知らない」番組HPより
磯村勇斗、堀田真由らが出演する『僕達はまだその星の校則を知らない』(通称・ぼくほし/カンテレ制作)の学園ドラマで、生徒役のなかで印象的だったのが中野有紗。生徒会・議長団議長を務める才女・北原かえで役を演じました。
生徒たちのなかでも、第1話から重要な役割を担った北原。合併による共学化された学校で、新しい制服があるにも関わらず、「私は伝統のセーラー服が着たくて入学した」と女子高時代の制服を着用したり、校則を変更するため模擬裁判を起こしたり、教師をはじめとする大人たちに堂々と自分の意見をぶつけました。
結果的にアンケートによって、校則は変わらないことに。「多数決で何でも決まるなら、裁判も法律もいらない」と語った台詞回しには、不平等感への悔しさと諦めがにじみ出ており、グッときました。
さらに第8話では、別居中の父親によるモラハラをはじめ、北原の金銭面や家庭環境への不安が明かされます。しっかりしていてクールに見えるけれど、彼女もまだ18歳。不仲な両親への「離婚すればいい」という強さを持ちながらも、怖さや迷い、不安を静かに表現していました。
本作での演技は、連続ドラマ初出演とは思えないほどの存在感を見せた中野。有名監督ヴィム・ヴェンダースによる映画『PERFECT DAYS』や、今年7月に公開された映画『この夏の星を見る』でも、感情の揺れを見事に演じており、その表現力は秀逸でした。次はどんな作品に出演するのかも注目の女優さんです。