「めんつゆは手抜き」と言い放つ…超強烈キャラだけど“竹内涼真だから見ていられる”理由
筑前煮は戦意高揚のパワーフード?
竹内涼真のテンポ感で手際よく
X上の視聴者コメントを読んでみると、さすがの竹内涼真のさわやかさをもってしても海老原勝男役への好感度自体はゼロに等しい。でも彼の生態を徐々にサクサク楽しんで見られてしまうのは、竹内の演技が強烈なキャラをテンポよく運んでいるからだろう。 これがただただねっとり嫌みな感じでじっとり演じられてはたぶん見ていられない。そこで竹内は悪気がないほどすっとんきょうなキャラの空気感を独特の間合いで表現する。後輩から筑前煮を作ってみたらどうかと言われる場面は顕著な一例だ。 勝男には意外な提案だったのだろう。「作る? 俺が 料理?」と思わず自問する。ここで竹内は短い3つのワードそれぞれに合わせて動く。カメラが寄りながら下手から上手へ移動する中、「作る?」と「俺が」で(カメラ)移動方向(上手側)にまず視線を動かしておく。「料理?」で逆方向(下手側)へ翻る。 こうした間合いのテンポ感で手際よく勝男役をリズミカルに躍動させる。竹内涼真の演技だから見ていられる。竹内涼真の演技だから勝男のアップデート物語の爽快な展開が期待できる。 <文/加賀谷健>
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