「私の悪口は受け入れよう。だけど…」高嶋ちさ子、“姉のトラブル”への批判に反論。公の場で家族を語る“リスクと負担”
人々は有名人の私生活に興味を持ちます。有名人も、コントロールできる範囲でプライベートを公開します。そしてその中でエンターテインメントが成立します。
しかし、普通の暮らしが“面白い”と興味を持たれることには、どのような副作用が生じるのでしょうか。
バイオリニストの高嶋ちさ子が、10月24日に更新した自身のInstagramへの投稿が議論を呼んでいます。高嶋さんの姉でダウン症のある未知子さんが、一般人の親子から悪口を言われたと勘違いし、足を踏むトラブルに。それが警察沙汰になったことをラジオ番組で話したところ、未知子さんへの誹謗中傷とも取れるコメントが相次いだというのです。
これを受け、高嶋さんはユーモアを交えて以下のように事態を鎮めようとしていました。
「私の悪口は受け入れよう。だけどみっちゃんの悪口は許さない。みっちゃんの悪口を言って良いのは家族だけ(笑)」
非常に考えられた、大人の対応です。
ところが、ネット上では複雑に受け止められているようでした。未知子さんの障害に理解を示しつつ、一方で加害行動とは別の問題として考えて、厳正に対処すべき点は見過ごしてはならない、というコメントが多く寄せられていました。
少し厳しいようにも感じますが、こうした意見を表明する人たちにも相応の勇気が必要だったのではないでしょうか。なぜなら、加害行動に焦点を当てることは、ややもすると障害者差別と受け取られかねないからです。しかしながら、当該コメントには1万を超える共感が寄せられています。
ここで一つの論点が浮かび上がります。それは、家族の出来事をエンターテインメントとして共有し続けることの葛藤です。
未知子さんの障害をオープンにして、それも含めて物事を包み隠さない“高嶋ファミリー”という前提で多くの番組に登場してきたことによって、背負う必要のない十字架を背負ってしまった可能性はないのだろうか、という点です。
高嶋ちさ子さんといえば、ご両親、そして姉の未知子さんまで、エピソードに事欠かないファミリーとして人気です。歯に衣着せぬやり取りは、現代的な甘っちょろい価値観をぶった切る痛快さがあります。また、高嶋さん自身も、子供たちや夫との生活ぶりがたびたびネットニュースで報じられてきました。一番有名なのは、怒って子供のゲーム機を破壊してしまった話ですね。
同様のネタがたびたびネットニュースに上がってきては議論の的となり、さらにファミリーの新企画が放映されるたびにまたニュースとなり議論を呼びます。
そのサイクルの中で、バラエティ界で「高嶋ちさ子ファミリー」は人気を博してきました。
高嶋ちさ子、姉・未知子さんの“誤解トラブル”が議論に
「家族の出来事を話す」ことの難しさ
1
2




