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そのうえで、女性人気が高い『トークィーンズ』(フジテレビ系)や『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)などで的確なコメントを発言し、同性からの共感を獲得することに成功した。その結果、森が番組で披露する男ウケを狙った「あざといキャラ」は計算して行っていることを視聴者が理解し、「頭の良い女性」というイメージが付き、同性からの好感度も上がることになった。
さらに、2024年6月からスタートした冠番組『森香澄の全部嘘テレビ』(テレビ朝日系)では、深夜番組らしいシュールな企画をこなしお笑い好きからも評価を得た。同番組では、これまでキャバクラ嬢やビールの売り子などに挑戦し、ここ最近では下ネタ系の企画も多く放送している。同番組は切り抜きがSNSで拡散されることが多く、体を張っている森の姿を見た女性からの人気はさらに上がることになった。
その後は女優業も含め、何をしても男女ともに人気が高まるブースト状態に突入。2025年には本格的なブレイク期に入るのだが、森はここまでの道のりを緻密に計算し、段階を踏みながら人気を爆発させている印象がある。独立後のきれいな流れを見ると、世間が思っている以上に頭が良く、タレントとしてのセルフプロデュースの才能が高いといえる。

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そんな森だが、このままいけばフリーアナウンサーの先輩である田中を超える可能性も高い。田中の場合、事務所の移籍をきっかけに女優業だけで生き残る戦略をとっている。ただ、主演を務めることは少なく、今年に入ってバイプレイヤーとしても輝きを失いつつある。
一方で森は、女優業は無理をしない範囲で行い、自分の「あざといキャラ」をうまく利用した配役の作品にばかり出演。田中と違いSNSもフル活用し、いまや「男ウケの良いモテ女子」の代表格として、メイクやファッションでも注目を集めるようになった。
マルチに活躍しているところでテレビとSNSをうまく利用し、次々とファンを獲得している。国民的人気のバラドルになる可能性があり、女優業で苦戦する田中を超えることも視野に入ってきた。
フリーアナウンサーの成功例といえば「森香澄」と言われる日も遠くないのかもしれない。
<文/ゆるま小林>
ゆるま 小林
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆