
薬の副作用で苦しんだのは、あの独特な「気持ち悪さ」だけではありませんでした。
リウマチ治療の肝は「免疫の抑制」です。それは同時に、外部の細菌やウイルスに対して無防備になることを意味します。これまで通り「至って普通」に生活していただけなのに、治療開始からわずか数ヶ月で、私の体は次々と悲鳴を上げました。
おたふく風邪に、皮膚が赤く腫れ上がる「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」、さらには正体不明の高熱……。
「普通の風邪」で済まない状況を何度も経験し、ようやく私は悟りました。除菌シートを常備し、執念に近いほど手洗い・うがいを徹底する。そうした「人一倍の対策」が、私の新しい日常になったのです。その努力の甲斐あって、昨年は一度も感染症にかからずに過ごすことができました。
ただ、病気が奪っていったのは健康だけではありません。今でも苦い記憶として残っているのは、当時いい雰囲気だった男性とのエピソードです。
「おたふく風邪で(本当に)」
「急な発熱で(本当に)」
何度もデートをキャンセルせざるを得ず、挙句の果てにはデートの最中に薬の副作用で体調が悪化。せっかくの時間を中断して帰宅することに……。
「嘘じゃない、本当に病気のせいなんです」と心の中で叫んでも、相手には伝わりません。不自然なキャンセルの連続に、彼は去っていきました。33歳、恋も仕事も全力で楽しみたかった時期に突きつけられた、リウマチという現実の厳しさでした。
リウマチは、発症から1〜2年の間に急速に進行するケースが多い病気です。残念ながら、私もその一人でした。初期症状として現れたのは、関節の激しい炎症。それに伴う「こわばり」と「腫れ」、そして容赦ない「痛み」です。
この病気の最も残酷な特徴の一つに、「朝に症状がピークを迎える」という点があります。夜間に炎症の活動が活発になるため、目覚めた瞬間が一番苦しいのです。
「目が覚めた。でも、全身が固まって動けない……」
無理に動かそうとすれば、激痛が襲います。それでも動かさなければ、いつまでも体は解(ほぐ)れません。激痛に耐えながら、無理やり体を動かし始める――。私の朝は、毎日が「自分との戦い」でした。
あまりに足が動かず、家の中での移動にさえ「松葉杖」が必要だった時期もありました。