その夜、出張先の夫に電話で節分パーティーの様子を詳細に伝えると、受話器の向こうで夫はしばらく沈黙した後、慌てたように謝ってきたそう。
「ごめん! それきっと俺のせいだ。この前のお母さんの誕生日に、横着して美也子にあげたバッグと同じものをあげんだ。そしたら、『
これ美也子さんのSNSで見たわよ! 母親の私に、嫁ごときと同じものなんて馬鹿にするんじゃないわよ!』ってブチ切れさせちゃって……そのしわ寄せが美也子にいっちゃったのかもしれない」

その瞬間、美也子さんの中で、点と点が線になりました。節分を口実にした訪問も、無理やり押しつけられた鬼役も、ぶつけられた豆も、全て笑顔の裏に隠された明確な敵意があったのだと。
「じゃあ孫のためというのはあくまで口実で、お義母さんは自分より立場の弱い私に、鬱憤と怒りをぶつけていたの?」その話を聞き終えた美也子さんは、怒りよりも先に深い脱力感に襲われました。
「いい年をした大人が、嫉妬や劣等感をこんな形で晴らすなんて……義母の大人気なさと、悪い意味での“女っぽさ”に、ただただ呆れてしまいました」
節分という“福を呼ぶ行事”のはずが、美也子さんにとって、義母の本性をはっきりと突きつけられる、苦い日になってしまったそう。
「その後、夫が義母にプレゼントを贈り直したら嘘みたいにご機嫌になり、私にも何事もなかったかのように話しかけてきますが……私はあの時の恐怖と痛みを絶対に忘れません」と、拳を握りしめる美也子さんなのでした。
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<文・イラスト/鈴木詩子>
鈴木詩子
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:
@skippop