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49歳、無職・独身。貯金はあっても同世代とのギャップがツラい

仕事もない、友達も少ない、結婚相手もいない……そんなオトナが増えている。急増するSNEP(スネップ=孤立無業者)。決してヒトゴトではない「無職・独身」のリアルとは?

貯金があり、焦りはないというが……

●遠山淳司さん(仮名・49歳)のケース ・職歴:高卒。フォークリフト免許取得。中堅商社に5年勤務。その後、電気部品会社に10年、同業他社に2年勤務。 ・現在の貯蓄額:2000万円  業績悪化で’08 年に当時勤めていた電機部品会社をリストラされた遠山さん。すぐ次の仕事が決まりかけたがリーマン・ショックの影響で本採用は見送りに。 49歳、無職・独身。貯金はあっても同世代とのギャップがツラい「試用期間分の3か月は雇ってくれましたが、飛び込み営業で500円の物を3か月で300万円分売るという達成不可能なノルマでした。クリアできずに解雇され、どうでもよくなって、それからしばらくはひきこもってました」  3年後、再び職探しを始めようとするが、その矢先に交通事故に遭ってしまい、1年を棒に振ってしまう。  しかし、「200万円強の保険金が下り、1年分の生活費が浮きました」と前向きだ。  今は貯金を取り崩して生活しているが、贅沢さえしなければ蓄えはまだ十分にある。働いているときはボーナスに手をつけず、コツコツと貯めてきたから「今もなんとか踏みとどまれている」と話す。 「物価の安い海外に移住してリタイア生活をするって選択肢もあるけど、僕は寂しがり屋なのでこの年で見知らぬ土地に住むのはツラい(苦笑)。それにまだまだ働きたいって気持ちもあります」  そんな状況だからこそ友人の存在が心の支えになっているとか。 「生まれ育った街に今も住んでいるので顔を合わせれば、『働けよ!』って冗談交じりに尻を叩いてくれるヤツもいる。何かと気にかけてくれ、本当に感謝しています」  貯金と友人、この2つがあるおかげで、心のバランスを保つことができるという遠山さん。 「まだまだ自分では若いつもりですけど、周りの同級生の子供はもう大学生だったりする。そういう現実とのギャップはツラいです。それに趣味で知り合った仲間には無職であることを隠しているのも少し心苦しいですね」 <PHOTO/Witthayap> ― 「未来が見えない!」35歳以上[無職・独身者]のリアル【8】 ―
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