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沖縄移住の夢追い人。借金を重ね“やりたいこと”を探し続ける

仕事もない、友達も少ない、結婚相手もいない……そんなオトナが増えている。急増するSNEP(スネップ=孤立無業者)。決してヒトゴトではない「無職・独身」のリアルとは?

沖縄に移住したが、いまだ旅の途中

●上野剛史さん(仮名・35歳) ・職歴:専門学校卒。スタイリスト3年、露天商3年、大道芸人1年、バー経営2年 ・現在の貯蓄額:ナシ。70万円の借金あり  目を異様に輝かせながら少年のように無邪気に話す上野さん。専門学校を卒業後、有名スタイリストのアシスタントになったが、幼少の頃から抱いていたサッカー選手になる夢をあきらめきれず、21歳のときフットサルの選手になろうと決意。 沖縄移住の夢追い人。借金を重ね“やりたいこと”を探し続ける「フットサルチームに入団寸前だったんですが、右膝じん帯を切ってしまい、それが原因で今度こそ本当にあきらめました」  元来、自由人気質な上野さん。さまざまな仕事を経て、32歳のときにバーを開店した。 「バーの経営はうまくいってたんですが、それだけに縛られるのもどうかなと思って」  せっかくうまくいっていたバーだったが、「こだわりを持って、一つの場所にとどまるのが苦手」らしく、34歳のときにバーを閉店してしまう。その後、バックパッカーになり、インドや日本国内を1年間放浪した後、昨年10月に沖縄へとたどり着いた。 「何か沖縄で大きいことをやれたら面白いと思って、移住してきました」と本人は言うが、現在は半年以上無職が続いており、借金を重ねて生活をしている。また、“大きいこと”とは何かを尋ねてみると「まだ、やりたいことは見つかってないんですよね」と、具体的な言葉は何一つも返ってこなかった。  夢を追いかけ続け、自由気ままに生きてきた上野さんも今年で35歳。リスクの高い生き方をしているのは、本人も重々承知しているが、ここにきて少し動揺を感じる部分もあるようだ。 「沖縄に移り住んで半年がたちますけど、まだ沖縄の生活に慣れていません。これまでと違って、生活リズムがつかめないんです」  夢追い人はいつまで夢追い人でいられるのだろうか……。 <PHOTO/Thomas Klee> ― 「未来が見えない!」35歳以上[無職・独身者]のリアル【11】 ―
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