「令和ロマン優勝は予想外だった」東大卒・元担当マネが明かす衝撃の裏側。くるま自粛の果てに選んだ“吉本退社→YouTuber”の理由
喋ってなんぼ駒井さんは、人気YouTuberグループ・雷獣のメンバー。灘中学校・高校を卒業後、上京して東京大学へと進学。卒業後は吉本興業に就職し、昨年までマネージャーとして働いていました。

吉本では、M-1グランプリ2023&2024の覇者である令和ロマンを担当していたという駒井さん。なぜ会社を辞めて、フリーになる道を選んだのでしょうか?
――2021年に吉本に入社。すぐにマネージャーに配属されたのですか?
喋ってなんぼ駒井さん(以下、駒井):最初は劇場のスタッフでした。ルミネtheよしもとの楽屋で芸人さんの食事のオーダーをとったり、タクシーを呼んだり……ほとんどアルバイトみたいな業務でした(笑)。でも半年くらい経った秋頃に、なぜか急に辞令が下りてマネージャーになったんですよ。たぶん劇場スタッフとしての成長が遅かったせいだと思います。学生時代から居酒屋バイトとかぜんぜん続かなかったし、あの当時は社会のことをよく分かっていなかったのかも……。
――マネージャーになって初めての仕事は?
駒井:マヂカルラブリーとチョコレートプラネットの現場マネージャーです。チョコプラさんは『新しいカギ』が始まったタイミングで、マヂラブさんは2020年のM-1チャンピオンとしてまだまだフル稼働していました。2組とも売れっ子すぎて、僕も凄まじい忙しさでした。いつも風邪を引いていたし、正直しんどかったです。翌年の6月からは、たくさんの若手芸人を受け持つマネージャーになりました。
――それはそれで忙しかったのでは?
駒井:でも、スケジュールや営業を任されていたわけではなく、外部からの案件を受注するだけのマネージャーだったんです。それでは勉強にならないからと、男女コンビの世間知らズと、頭角を現す寸前だった令和ロマンの担当にもなりました。
――いきなり令和ロマンを任されるなんて、かなり期待されていたんじゃないですか?
駒井:いや~、その頃の令和ロマンはまだ有望株の若手くらいの立ち位置だったので、そこまで大事にはされてはいなかったというか。少し雑な扱いだったから僕が担当になったのかも(笑)。それでも翌月にはABCお笑いグランプリで準優勝して、かなり話題になっていましたけど。
――そのタイミングで、というのはちょっと運命的ですよね。
駒井:令和ロマンのことは、3年担当しました。仲が良いというのとは違いますが、相性は良かったですね。マネージャーと芸人という関係性としては、上手くやっていたと思います。
――M-1グランプリ2023のトップバッター優勝は予想していましたか?
駒井:そんなにいくとは思っていませんでしたね。決勝に行っても驚かないくらいのマインドではいましたが、まさか優勝するとは……素直にビックリしました。何しろ、令和ロマン自身が優勝するとは全く思っていなかったんですよね。
本人たちがそのスタンスな以上、僕がそれを望んでも意味がないし、彼らにそう思わされていたような気もします。僕もマネージャー経験が浅い中でやっていたので……。ただ、2024年の優勝は「あるぞ!」と思っていました。連覇する姿を目にした時はめちゃくちゃ嬉しかったです。

――しかし、優勝直後の2025年2月に髙比良くるまさんが活動自粛を発表。この時の心境は?
駒井:とにかく、目の前に課されたことを頑張るということだけでしたね。戻ってくることを待つという意味でも、くるまさんが戻ってくるまではマネージャーをやらせて欲しいと思っていました。しかし、まさか彼が吉本から離れてしまうとは…。
――駒井さんが吉本を辞めようと思ったのも、その時期だったのですか?
駒井:時期は近いですね。でも、その時の心境は、辞めたいというよりも、「吉本の外に出るという可能性が僕にもあるのか?」と考え始めた感じです。僕はずっと吉本という組織に紐づいて生き続けるつもりでいましたし、今だって吉本は大好きです。でも、「辞めたら何をする?」となった時に、真っ先に頭に浮かんだのが「雷獣」だったんですよ。もし雷獣に入れるんだったら、吉本を辞めてもいいと思いました。
――なるほど。「辞めたい」が先にあったわけではなかったのですね。
駒井:まず、中高の先輩であるベテランちに直談判しました。資料を作って「このように雷獣に貢献するのでメンバーにしてください」と。自分のプレゼンですよね。人生で一番緊張しました。でも、そしたらOKが出たんです。雷獣、入れちゃいました(笑)。
――雷獣から内定が(笑)。
駒井:それからすぐに会社に辞めることを伝えました。これ、「辞めたら何をする?」の時点から3日間での出来事です。何か動く時っていうのは、これくらいのスピードが出るんだと実感しました。

――マネージャーをしている時も、表舞台に出たいという気持ちが根底にあったのですか?
駒井:もともと、ずっと趣味としてM-1グランプリ出場は続けていたし、実は劇場のエントリーライブにも出ていたんです。でも今はそれ以上に、雷獣がもっと大きなグループになると感じているし、僕がそこにピースとしてハマって成立するとも思っています。
――今後やっていきたいことはありますか?
駒井:雷獣の活動を頑張ります。裏方をやって、演者もやって、個人のYouTubeチャンネルの方も頑張って……これを3~4年くらい続けていたら、また転換期が訪れるかもしれません。
吉本にいた4年の間に、僕はエグいくらいのいろんな経験をさせてもらいました。だからフリーになったら、もっともっといろんなことがあるんじゃないかな。その中で僕自身も変わっていくだろうし、次の展開も生まれると思うんです。それがプラスかマイナスかは、まだわからないけれど。
――しばらくはフリーの人生を謳歌する、と。
駒井:まさか、自分が確定申告をする人生になるとは思っていませんでしたけどね(笑)。
<取材・文&撮影/もちづき千代子>

東大卒で吉本へ。初仕事はアルバイトみたいな業務
「雑な扱い」の令和ロマン。担当後に知ったM-1優勝の衝撃

くるまの自粛と退社。「吉本を出る」道を選んだ運命の転機
3日で決めた雷獣への転身。元マネを待つ「確定申告」

もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama
喋ってなんぼ駒井(駒井裕介):1998年生まれ、奈良県出身。灘高校、東京大学卒業後、吉本興業にて令和ロマン等のマネージャーを担当。2025年に退社し、現在はYouTubeグループ「雷獣」のメンバーとして活動する傍ら、個人チャンネル(喋ってなんぼ駒井
)でも発信中。










