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「森光子さんの楽屋に遊びに…」30年前の自分に絶句。元“天才子役”が明かす初舞台の裏側

多めに大目に見てもらった日々

 今でも思い出して「ギャ――ッ!」となるのが、森光子さんの楽屋にしょっちゅう、お邪魔していたという……。今の私がそんな子役見かけたら首根っこつかんで楽屋に戻して、親の管理責任を問うと思います。  ああ、なんという怖いもの知らずの伸びやかさ。天衣無縫も良いところでした。本当にすみません。わたくし、後に共演した方々に、大人になってから謝って回る羽目になるのですが、当時そんなこと知る由もない。  大女優・森光子さんは、海よりも広いお心でお許しくださり、スタッフさん達もガキンチョ丸出しの私を温かく見守ってくださり、本当に感謝でいっぱいです。  当時の私が皆様の支えにより何とかできていた事は疑いようもありません。と言っても今もまったくもって変わっておらず、情けない限りです。

あの頃の経験と、大人になった今と

近影

近影。友人のお土産がおいしかった時の私です

 のびのび自由に過ごさせていただいていたことは大前提として、自分なりに、一生懸命頑張っていたとも思います。空回りながら気を遣っていたし、何より、お芝居が大好きだった。  芸術座という、今は亡き歴史ある舞台に立てたこと、歴史に残る名優の皆さんとご一緒できたこと、非常に幸運な仕事の始まりだったと思います。  林芙美子の名前を小学校1年生で知れたこともラッキーでした。当時林芙美子の真似っこをして、俳句だか川柳だかを作って、劇団の先生に披露したことがあります……。以降、20年ほどいじられることになります。クリエイティビティ溢れていた子だこと。  オペラの時も、イタリアから来日していた演出家さんに、「ワットアニマルドゥーユーライク?」と電車で聞いていたらしく……。屈託のなさがとんでもない。  英語に対する恐怖心のなさや海外への親しみはこの時に培われたような気がします。  私ってなんでも糧にしながら生きていくタイプなのですが、このころから変わっていないですね。もうちょっと成長したい、アラフォー。  久しぶりに思い出しましたけれども、重ね重ね、稽古から本番までついていてくれた、今の私とほぼ同じ年の母、家族、友人や皆様のあたたかな眼差しに感謝です。  よくやっていたなあ……さぁて、生まれ変わってまたやれるかと聞かれたら……多分、無理です★ <文/宇野なおみ>
宇野なおみ
ライター・エッセイスト。TOEIC930点を活かして通訳・翻訳も手掛ける。元子役で、『渡る世間は鬼ばかり』『ホーホケキョ となりの山田くん』などに出演。趣味は漫画含む読書、茶道と歌舞伎鑑賞。よく書き、よく喋る。YouTube「なおみのーと」/Instagram(naomi_1826)/X(@Naomi_Uno)をゆるゆる運営中
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