2年後の2021年には、ゆずちゃんに異変が…。呼吸が荒くなり、咳をし始めたため、動物病院へ駆け込むと、心筋が厚くなって心機能が低下する「肥大型心筋症」と、肺に水が溜まる「肺水腫」が発覚しました。
あやさんは、薬を水で溶かして与えるなど飲ませ方を試行錯誤。呼吸困難を防ぐため、動物用の酸素室をレンタルしました。

献身的なケアにより、容体は安定。しかし、2023年3月中旬、頻尿や血尿の症状が現れ、膀胱炎と診断されました。
投薬により、膀胱炎は改善するも、トイレの失敗が増え、おむつデビュー。食欲は低下し、やがて、水も欲しがらなくなりました。

晩年は、体温調節のために洋服を着せていた
「何度も奇跡的に復活してくれましたが、いよいよお空に還る準備をしていると悟り、家事もそこそこに1日中ゆずぽんを抱っこする日を送るようになりました」
2023年3月29日、ゆずちゃんは意識が朦朧とした状態に。翌日の早朝には、手が痙攣し始めました。

亡くなる前日は、一緒に布団で眠った
「痙攣の間隔は徐々に開いていき、5時に止みました。心臓が止まっても聴覚は最後まで残っていると聞いたことがあったので、亡くなってからもしばらくは『ゆずぽん大好き!ありがとう!』と声をかけ続けました」
生前、あやさんは室温を一定に保ち、嘔吐予防のために毎日のブラッシングを欠かさないようにするなど、ゆずちゃんへの愛が伺えるケアをたくさん行っていました。しかし、それでも本人は「特別な配慮をほとんどできなかった」と後悔しています。

「仕事で留守がちだったので、1日1回は猫のための時間を設けて一緒に遊んだりスキンシップをしていたくらいです。シニア期に不調が出てから初めて療法食やサプリメント、液体歯磨きを使用するようになりました。長生きできたのは、もともとの生命力が強かったんだと思います」
愛猫の死から3年経った今も、悲しみや寂しさ、闘病を頑張らせてしまったという後悔に襲われることはあるそう。ただ、知人から言われた「あなたが後悔していることについて、2匹はあなたを恨んでいると思う?“大好きなお母さん”と思って、今もあなたを見守っているはずでしょ?」という言葉に、心が少し救われました。

「長生きも人慣れも多くは期待していませんでしたが、ゆずぽんは保護から18年も生きてくれ、最後は腕の中で旅立ち、立派なニャン生を全うしてくれました。感謝の気持ちでいっぱいです」
お骨になったゆずちゃんは今、手作りの骨壺カバーに包まれ、ジョーくんの隣であやさんを見守っています。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:
@yunc24291