──現在は養蜂の仕事もされているとか。
はい。2014年にBeeミュージアムという日本の養蜂会社が提供するテレビ番組で、モンゴルの養蜂家の取材をコーディネートしたんです。そのとき、人が整備した環境によって味が変わる蜂蜜におもしろさを感じて、モンゴルではあまりビジネスとして本格的な養蜂が行われていなかったこともあり、「やってみようかな」と思い、15年からはじめました。
──日本とモンゴルの養蜂は違いますか?
全然違います。当然ですが、蜂蜜はその地域の花によって味が変わり、モンゴルの蜂蜜は主に高山植物の蜜でできています。また、日本は南北に長くて地域により寒暖差があるので、温かい場所へ移っていく「移動養蜂」が行われますが、モンゴルは蜂蜜が採れる国の中でもっとも寒い国。蜜を採れるのは7~9月のわずか3カ月で、冬から春は地下の「越冬庫」で蜂を休ませ、4〜6月は蜂を増やす作業を行います。
──そんなに違いが……! そういえば、養蜂の情報発信をしているFacebookではフォロワーが10万人以上いますね。
もともとモンゴルに住む日本人が少ないので、現地でのテレビ出演やインタビューは多くあったのですが、養蜂をはじめるときに、自分から発信した方が多くの人にうちの蜂蜜を知ってもらえると思ってはじめました。モンゴルはYouTubeよりFacebookを見る人が多いので、そちらでの発信をメインにしています。 いまでは道を歩けば誰かしらに声をかけてもらえるようになったのですが、もし私が炎上したりしたら養蜂事業に悪影響になる可能性があるので、今後は自分自身の発信と蜂蜜の発信は距離をとっていきたいなと思っています。
──モンゴルでは蜂蜜は珍しいとのことでしたが、他にはどんな食文化があるのでしょうか?
モンゴルは一人当たりの肉消費量が世界上位で、お肉をとにかくたくさん食べますね。私も最近田舎に家族で引っ越したのですが、初めて牛肉を1頭分買いました。
──1頭! どれくらいで消費するのでしょうか?
お肉の量は約200キログラムですが、12月に買って、4月には半分くらい食べていましたね。
──どんな調理をするんですか?
冬の間はとにかく塩ゆでしてそのまま食べます。日本の牛肉とはすこし味が違っていて、モンゴルの牛肉は硬くて味が濃いです。日本の牛肉をゆでただけではスープはおいしくならないですが、こちらはコンソメのようなダシが取れます。好みは人によりますし、私も昔は苦手でしたが、むしろいまではモンゴルの肉じゃないと物足りなさを感じますね(笑)。