
気になるダナンの平均旅行代金は1人あたり15万3162円。夏休み全体の平均である12万3013円と比べるとやや高めですが、その価格以上の満足感が支持を集めている理由と言えそうです。
高級リゾートホテル、美しいビーチ、世界遺産の街ホイアン、そして近年話題の「天空のリゾート」バーナーヒルズ。滞在中に楽しめる体験の幅広さを考えると、むしろ割安に感じられます。
実際、最近は「脱ハワイ」の行き先としてダナンが取り上げられる機会が増えています。円安や燃油サーチャージの高騰によってハワイ旅行のハードルが上がるなか、その受け皿としてダナンへの注目が高まっているのです。
もちろん、現在ハワイに在住している私としては、ハワイにはハワイにしかない魅力があるから「ぜひきてほしい」と思います。しかし、旅行者の視点に立つと、「リゾートでゆっくりしたい。でも予算は抑えたい」というニーズに対して、ダナンは非常に魅力的な選択肢になっています。
さらに、ベトナム人気を支えているのはダナンだけではありません。
ホーチミンも安定した人気を集めており、平均旅行代金はダナンより4〜5万円ほど安い10万円台前半。ローカルグルメや街歩きを楽しみたい人から支持を集めています。
活気あふれる街並みやローカルグルメ、歴史的なスポット巡りなど、エネルギッシュなアジアの都市を楽しみたい人にとっては魅力的な目的地です。
このように、現在のベトナムは、リゾートのダナン、シティのホーチミン。この二つの異なる魅力が、今のベトナム人気を支える大きな原動力となっているのです。

2026年に入り、物価高や円安、さらには燃油サーチャージの上昇など、旅行者にとっては厳しいニュースが続いています。
それでも、旅行そのものを諦める人ばかりではありませんでした。
韓国や台湾などの近距離エリアで予算を抑えながら満足度の高い体験を求める人。ハワイやオーストラリア、ヨーロッパなど、費用がかかっても特別な「ごほうび旅行」として思い切ってお金を使う人。そして、ダナンのようにリゾート感とコストパフォーマンスを両立した新しい選択肢を選ぶ人。
旅行者たちは、それぞれの価値観に合わせて旅先を選んでいることが見えてきました。
限られた予算や時間のなかで、自分にとって本当に価値のある体験にお金を使う。そんなメリハリのある消費行動が、今年の旅行市場を象徴しているように感じます。
今年の夏の予定がまだ決まっていないという方も、まだ間に合います。みなさんは、この夏どんな旅を選びますか?
【調査概要】
集計データ:『NEWT』予約データ
集計対象 :帰国日が2025年7月1日〜9月30日、2026年7月1日〜9月30日までの海外ツアー
<文/大木優紀>
大木優紀
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『
NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母