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「ずっと優しい人のほうが偉いに決まっている」宇垣美里が映画『四月の余白』で考えた“人の更生”

「本当にこの人は更生したのだろうか?」という疑問

『四月の余白』 善悪の基準がまるであやふやで、異星人のように話が通じない海斗が歪で空虚で、思わず目をそらしたくなる。自分のことも他人のことも心底どうでもいいと思っているであろう、そのがらんどうな目の恐ろしさといったら。  そんな海斗に体当たりで向き合う西もまた、くしゃっとした表情がかわいらしく“いい人”みたいに見えるのに、取材に来た記者への表情や後に発覚する過去に起こした残虐な事件、有名人に対する浮足立った対応から、いまいち信じ切ることができず、ずっと「本当にこの人は更生したのだろうか?」という疑問がぬぐえない。

過去が許されることなどあるのか?

『四月の余白』 わかりやすい答えは明示されないから、ずっとぐるぐると考えることを止められない。人は本当に変わることができるのだろうか。過去が許されることなどあるのだろうか。その答えは、誰も知らない。  それでも、たとえ自分ひとりでは人の痛みを理解することはできなかったとしても、あの人がどう思うだろう、と誰かを軸に置くことで善良な決断を下せるようになることはできると思う。  少しの希望を感じさせるラストに、何か祈りのようなものを感じた。 『四月の余白』 配給/アークエンタテインメント 新宿ピカデリーほか全国公開中 ©2026 N.R.E. <文/宇垣美里>
宇垣美里
’91年、兵庫県生まれ。同志社大学を卒業後、’14年にTBSに入社しアナウンサーとして活躍。’19年3月に退社した後はオスカープロモーションに所属し、テレビやCM出演のほか、執筆業も行うなど幅広く活躍している。
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