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「赤ちゃんより私の食事を優先して」0歳児育児と義母の介護で限界の私を救った、都のベビーシッター助成

「やるべきことはわかっているのに進められない」は特性の一つ

 義母は認知機能にも問題があるように感じた。ADHDにより、何かを行う手順が混乱してしまう特性のある人もいる。脳の作りが定型発達(発達障害ではない人)と異なるので、脳内で整理ができなくなりパニックに陥るのだ。  義母に食べ終えた食器を下げるようお願いすると、なぜかいつもシンクの中ではなくキッチン台の上に置く。圧迫骨折をした腰が痛くてシンクの中に入れるのがしんどいのかと思い聞くと「シンクの中には他にも食器や鍋などが置いてあるので、どの隙間に入れればいいのかわからない」と言われた。  ADHD特性のある人は、視覚情報を脳内でうまく整理できない結果、片付けが苦手な人も多く、私もそのうちの一人だ。しかし、義母はもともと几帳面で片付けが得意なタイプだ。このような特性が後天的に出ることは高次脳機能障害や認知症、うつ状態などでもみられる。  また、ゴミをキャビネットの引き出すタイプのゴミ箱に入れてほしいと言うと、キャビネットを引き出す→ゴミを捨てる→引き出したキャビネットを戻すという手順がとても難しいのだと訴えられた。  こうした、やるべきことはわかっているのに、それを実際の行動として順序立てて進めることの難しさは、ADHDにみられる「遂行機能」の特性として説明されることがある。私はゴミを捨てることはできるが、ADHD特性によりスケジュールは紙に書き出すなどして可視化しないとうまく計画通りに進められない。  あまりにも義母ができないことが多いので、最初は甘えているだけなのかと思っていた。けれど、こうして一つひとつ「なぜ難しいのか」を説明されるうちに、脳の働きにかかわる困難なのだと思わざるを得なくなってきた。  これらのことを訪問診療の精神科医にも伝えたが、私の伝え方が悪かったのか、思うような解決策は得られなかった。ただ、極端に量を食べられない義母に少ない量の食事を出しているのに「桂ちゃんのほうが少ないから私のと交換して」と言われたことを医師に伝えると「認知の歪みがある」とは言われたため、何かしら認知機能の問題はあるとは思っている。

東京都の助成を使ってベビーシッターを初利用

キャットタワーに登る息子

キャットタワーに登る息子

 現在5か月目に突入している育児と同時進行の介護であるが、限界を迎えながらもやれているのは夫が育休中だからだ。これで夫の育休がなければ赤ちゃんを抱えながら義母の通院やリハビリ送迎を行うことやお世話をすることは物理的に不可能だ。  しかし、夫の育休は8月いっぱい。9月から職場復帰をして息子を保育園に通わせ、私も本格的に仕事に復帰する予定だった。しかし、保活を甘く見ていた。基本的に0歳児の4月入園でないと、行きたい園に通わせるのはかなり厳しい現実が待ち受けていた。  私が住んでいる区は待機児童はゼロではあるが、近くの園はどこも定員だ。とりあえず落ちることを前提に保育園の申し込みをして、落ちたら夫の育休を3月まで延長することにした。  毎日、夫と私のスケジュールを縫うようにして(夫は育休中ではあるが、バンド活動をしているためライブやスタジオリハ、レコーディングなどがほぼ毎週ある)義母の通院のスケジュールをこなしていっている。基本的に私が義母を送迎し、その間は夫が息子を見ている。  そんなある日、夫が所用で不在の日に義母の歯科通院を入れてしまった。息子を抱っこ紐に入れた状態で車椅子を押しての送迎や、あやしながらの診察の立ち会いはかなり厳しい。  そこで、初めてベビーシッターを利用することにした。東京都にはベビーシッターの利用料を助成する制度があり、条件を満たせば年間144時間まで実質無料で利用できる。産前からいつか使いたいと思っていた。義母の歯科通院自体は1時間ほどだが、せっかくなのでその後の時間も2時間依頼して私は仕事をすることにした。
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50代のベテランベビーシッターさんに巨大な信頼感
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