Tinderは位置情報から、「6キロ先」「50キロ先」など、どれぐらい離れているかが、相手に表示されます。DMを送ってきた男性達の中で、まだ会話ができそうな人に、なりすましであることを説明したうえで、何キロと表示されているかと相手の居住地を聞きました。
「情報から地図上でマッピングしていくと、どうも福岡県あたりに住んでいる人が勝手にアカウントを作っているらしいことが分かりました。
Tinderになりすましを報告し、アカウント削除してもらったのですが、またすぐに別のなりすましアカウントが作られてしまったのです。投稿を見た人が、家を特定して尋ねてきたらどうしようと思うと恐怖でいっぱいでした」
なりすましアカウントがあったのは2日間だけですが、平尾さんには1年間にわたって400件以上のDMが届いたといいます。
「警察にも相談しましたが、Tinderはアメリカの会社だし、英語でやり取りしなきゃいけなくて前例がない……というような対応でした。私は被害者なのに、SNSをやらなきゃいいというようなことも言われた覚えがあり、頼りになりませんでした」
結局、刑事事件としては扱ってもらえず、平尾さんは民事で闘うことを決めます。
「法テラス」(国が設立した無料の司法相談所)にすぐ相談し、アプリ運営会社などに発信者情報開示請求するよう、弁護士に依頼。
「発信者情報開示請求は2021年2月から進めていましたが、Tinderの登録電話番号が分かり、携帯電話会社の契約者情報が揃って正式に相手に結びつく情報が分かったのは2022年12月でした」