『風、薫る』“嫌われ役”なのに妙に目が離せない40歳三浦貴大。父・三浦友和とは対照的な“動作で魅せる演技力”
純粋に動作で楽しませる俳優
さらに第119回では、環が家出したことを騒いでいるところに、亀吉がまたもひょっこり登場し、戸口付近でバツが悪そうにフレームアウト。こうした画面上での軽妙な出ハケを見ていると、何だか嫌われキャラであるはずの亀吉に対する見方も少しだけ変わってくる。 出たり、入ったり。そしてちょっと動いてみたり。奥田亀吉役には、動作を通じて視聴者を楽しませるところがある。ただし、それは本作に限らず、三浦が出演する他作品でも散見できる、彼の演技の特徴でもある。 たとえば、2015年公開の映画『ローリング』。水戸のおしぼり工場に勤務する貫一(三浦貴大)が序盤から、台車で積み荷を運ぶ場面があり、ここでも引きの画面上で三浦が動き回り、それだけで見ていたくなる。 父・三浦友和が動くことではなく、むしろそこにいるという佇まい勝負で見る者を納得させるタイプなら、三浦貴大は純粋に動作で楽しませる俳優なのだ。 <文/加賀谷健>
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