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【即実践】おいしい豚肉を見分ける2つのコツとは?

 肉の話、第二弾。

 おいしい豚肉、食べてますか?

 前回、「牛肉の格付とおいしさ」についてご紹介しましたが、今回はその続編、「豚肉」についてです。

おいしい豚肉の見分け方 豚って、超安いモノから高級品まで広く存在しますが、実際どれだけおいしいのか、牛肉以上によくわかりませんよね。そこで少しでもヒントになるお話をお届けしたいと思います。

「三元豚」、「四元豚」はおいしさの指標ではない!



 最近、精肉コーナーで特に目立つのが、「三元豚(さんげんとん)」「四元豚(よんげんとん)」シール。これ、おいしい豚に付けられるものだと思ってませんか?

「三元豚」とは、豚の3品種をかけ合わせ、それぞれの「強み」を足し合わせた交雑豚のこと。「四元豚」はさらに交雑を1回増やしたもの。このかけ合わせ、実は、「成長が早い」、「大型で多産」といった、生産者都合の要素がベースになっていることが多く、そこそこ肉質の良い雑種交雑用の品種をかけ合わせて、実用的な豚を作るのが目的。

 つまり、「効率よく大量生産できる、ある程度安定した品質の豚」を表し、「おいしさ」を表すマークではないのです。

 そして国産豚の9割が、この「交雑豚」と、遺伝子工学などを応用した「ハイブリッド豚」。つまり、最優先でおいしさを追求する豚は非常に少ないのです。

 では、そんな中で本当においしい豚を選ぶためにはどうしたらよいのでしょうか?

豚肉は、「格付」よりも「品種」・「銘柄」を!



 豚肉は牛肉と同様、(社)日本食肉格付協会(http://www.jmga.or.jp/)によって「極上/上/中/並/等外」に格付されています。しかしながら、これらが一般表示されていることはほとんどありません。

【画像】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=195804

見かけることのない豚肉の等級表示 ※(社)日本食肉格付協会HPより

見かけることのない豚肉の等級表示 ※(社)日本食肉格付協会HPより

 そもそも豚肉のおいしさは、「品種」、「エサ(飼料と飲ませる水質)」、「育て方(ストレスの有無や運動量)」によって左右されるので、まずは「品種」を知ることが最優先。そして、「銘柄」は単なるブランドであるため、過信は禁物。自分の舌で確かめることが必要です。

【おいしい豚肉を見つける2大ポイント】

<1.高く評価されている「品種」を知る>

 本当においしい豚は、だいたい肉量が少なく、育てにくいため、値段が高いのは当然だと肝に銘じましょう。代表的な高級品種はこちら。

●黒豚(かごしま黒豚、かごぶた等)
バークシャー種の純粋種で、日本では最高級とされる。肉が柔らかく、旨味がある。脂は多めだが、溶けやすいため、くどさはない。

●アグー豚
沖縄の在来種。肉にサシ(霜降り)が入った小型豚で、希少価値も高い。肉が柔らかく、噛めば噛むほど旨みを感じる。コラーゲンが豊富で、コレステロールが低い。アグーとの交雑豚もある。

●イベリコ豚
「世界一の生ハム」として有名になったスペインの黒豚。濃い赤肉にサシが入り、甘みのある脂が特徴。こちらも純粋種と交雑種があり、100%は「イベリコプーロ」と呼ばれる。どんぐりをたくさん食べて育ったものがおいしいとされ、「ベジョータ」とランクされる。

●マンガリッツァ豚
「食べられる国宝」として政府認定されたハンガリーの豚。赤身の旨みが強く、サシが入る。力強い味わいが特徴。日本では非常にレアな存在で、ハンガリー料理専門店などで食べることができる。

<2.お気に入りの「銘柄豚」を見つける>

 手頃な値段の交雑豚でも、おいしい「銘柄豚」は存在します。それを見つける賢い方法は、とんかつ屋で食べ比べをすること!

 お店で認められたハイレベルな「銘柄豚」が揃っているので、その中から自分好みの豚を探しましょう。

豚肉、やっぱりレアだと危険!?


生食のリスクをどう判断するかが大事

生食のリスクをどう判断するかが大事

 最後のオマケとして、豚肉を牛肉のようにレアで楽しめるかどうか? についてです。

 昔から豚肉には寄生虫がいるため、しっかり加熱をした方が良いと言われてきました。しかし最近では、豚のレアステーキを見かけることも。確かに「SPF豚」という、特定の病原菌を持たない「健康豚」が出回っているため、「生でも食べられる豚肉」を売りにする業者も存在します。しかし、これらの豚が最終的に「完全無菌であること」を意味するわけではありません。

 生食を保証する業者と、十分な加熱を勧める専門家のどちらを信頼するかはお任せしますが、個人的には断然、加熱派です。

<TEXT,PHOTO/スギ アカツキ>

【スギ アカツキ】
東大卒の料理研究家。在学中に基礎医学や生命科学を学ぶ。さらにオーガニックや久司マクロビオティックを学び、独自で長寿美容食の研究をはじめる。料理のモットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。

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