ベストセラー“おフランス本”の突っ込みどころ

フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣~』(ジェニファー・L・スコット著、神崎朗子訳)という本が今すごく売れてるみたいです。アメリカでベストセラーとなり、日本でも30万部突破とか。パリ留学経験のある筆者も思わず手に取りました。

⇒【前編】はコチラ

 ちょいちょい出てくるアメリカ人の雑エピソードを楽しむのもオツなのですが、一方でびっくりしたのは、アメリカ人は「同じ服を週に2回着るのは恥ずかしく、3回なんてとんでもないと思っている」との記述。

 けっこう人の目気にするのね、それなのに太るのね……アメリカ人への謎が深まります。

笑えるモテ術も



ベストセラー”おフランス本”の突っ込みどころ【後編】 あと「チャプター11 ミステリアスな雰囲気を漂わせる」。

 ミステリアスに見せたいがために、ご近所さん(男性)との会話で沈黙の応酬をする著者。ミステリアスに見せるためのコツとして、モナ・リザのほほえみを浮かべるなどとありますが、「ミステリアスに見せたい」ってそんな思います!?

 また、part1の「食事とエクササイズ」は普通の日本人的食生活をしていれば読み応えないかも。

 でもpart2の「ワードローブと身だしなみ」は、刺さる言葉がけっこうあるかもしれません。人生は短いからしょぼい服は着るな的なことが書いてあります。「どう見せたいか」「美しく見える服」という基準を持つというのも良い提言。「パジャマ買え」とか。まさか高校のジャージを寝間着にしている読者の方はいないですよね? してる人は読んだほうがいいです。

アメリカ人が憧れるフランス像?



 読み続けていると、李家幽竹先生の『金運風水』的に正しそうなことを、フランスの貴族のマダムが実践しているのに気付きます。古今東西金持ちってこうなのね……オシャレ風水本にも見えてきました。

 そんなことも書いてありつつ、読後感にあるのは「アメリカ人がフランス的生活を消費してる」。おそるべしアメリカ。

 だって、カリフォルニアでは素足にビーサンがかえって素敵だと思うの。ジョンストンズのニットに革靴とか、カリフォルニアでいらなくない? それに買いまくって発展したアメリカで「服を買わない」だなんて。『セックス・アンド・ザ・シティ』好きなのにな……。

 まあでも、そこそこ参考になることをアメリカ人フィルターで楽しみながら読める本ではあります。

<TEXT/ありまみほ>

【ありまみほ】
ライター。ファッション誌・ライフスタイル誌等で執筆中のほか、別名で占い師としてもひそかに活動し雑誌で連載。若かりし頃パリに1年半留学。

ありまみほ
三十路子持ちライター。30代向けファッション誌等で執筆中のほか、別名で占い師としてもひそかに活動し現在2誌に連載中。
フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質"を高める秘訣~

間食はせず、食事を存分に楽しむ。上質な物を少しだけ持ち、大切に使う。日常のなかに、ささやかな喜びを見つける。典型的なカリフォルニアガールだった著者は、フランスの貴族の家にホームステイすることになる。その家を取り仕切るマダム・シックから学んだ、毎日を“特別な日”のように生きること。




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