すごい美容食「枝豆」。でも調理法を間違えてない?
本気のダイエット、やるなら「今でしょ!」
夏真っ盛り、これだけ暑いと薄着をしなければやってられません。しかしながら、二の腕、お腹、ふくらはぎ……。イマイチ自信がなくて、長袖カーディガンに頼りっぱなしではありませんか? 夏は身体の代謝量も上がり、最も痩せやすい季節。賢く工夫をしてダイエットを成功させたいところです。
そこで今回、ダイエット・美容食材としてご紹介するのが、「枝豆(エダマメ)」。実はすごいパワーを秘めた夏野菜だったのです。
エダマメが誇る5大ビューティー栄養素をご紹介しましょう。
(1)カリウム
夏バテや熱中症はもちろんのこと、むくみ解消には欠かせない栄養素。その含有量は、キュウリの約3倍、スイカの約5倍。夏太り撃退には欠かせない。
(2)ビタミンC
夏の紫外線対策として美白・美肌を作る栄養素。エダマメのビタミンCは熱で壊れにくいのが特徴。
(3)食物繊維
エダマメは、「食物繊維の多い野菜」の代表格。ビフィズス菌を増やすビタミンCも相まって、無理なく便秘解消が期待出来る。
(4)タンパク質
大豆の前身が故に、タンパク質が豊富。美しい髪・肌・身体を作るベースになる。
(5)葉酸
「造血ビタミン」と言われるほど、血液に関する重要な役割を担うビタミン。貧血予防などに効果あり。妊婦にも大事な栄養素。
また、エダマメは、その「程良い食感」により、ゆっくりよく噛んで食べ続けることで、いつの間にか筋肉(表情筋等)も鍛えられ、小顔効果も狙えそうです。
スーパーなどで売られている、ビニール袋入りのエダマメの重さは約300グラム。1袋すべてを食べれば、かなりの満腹感を得られます。先にも述べたとおり、栄養バランスの良い食材ですから、安全なダイエット食材として、賢く取り入れたいものです。
ちなみに、1袋のカロリーは、約222キロカロリー。これをすべて食べたとしても、ご飯1膳分よりも低カロリーです。良く噛んで、ゆっくり味わえば、満腹中枢も刺激され、食事全体のカロリーダウンにもつながります。
炊いたご飯に、塩ゆでしたエダマメを混ぜ合わせるのもオススメです。
全国に70以上の店舗を持つ、高品質青果店「九州屋」に、枝豆の選び方やおいしい調理法について伺いました。現在、枝豆の品種は数百種類にも及びますが、種皮色の違いから、「青豆(白豆)」、「茶豆」、「黒豆」の3つに区別されます。
●青豆(白豆):いわゆる昔ながらの枝豆。
●茶豆:青豆に比べ、香りと甘みが強い。中でも有名なのは、山形県鶴岡特産の「だだちゃ豆」。甘いトウモロコシのような香りと濃厚な風味が人気。
●黒豆:黒大豆の枝豆。大粒で甘みやコクがある。
最近の主流は、青豆と茶豆を組み合わせた「茶豆風味」。また、最近頻繁に目にする「ミネラル枝豆」は、有機肥料を中心とした栽培方法で作られた商品。際立った味の違いはないですが、野菜選びにこだわりを持つ方には良いかもしれません。
⇒【写真】新潟産「湯あがり娘」ほか4種 http://joshi-spa.jp/?attachment_id=26291
さあ次に、枝豆1袋分(約300g)のおいしい調理方法をご紹介。
●色どり良く仕上げるなら「ゆでる」
(1)枝豆をザルに入れ、さっと水洗いする。小さじ1/2の塩を振って、もみ洗い。これは、うぶ毛を取って、彩りよく仕上げるため。
(2)たっぷりのお湯を沸かし(1.5リットル程度)、沸騰したら小さじ1/2の塩を入れ、枝豆を入れる。ときどきかき混ぜながら4分強ゆでる。ここで重要なのは、「フタをしないこと」、「少量の水でゆでないこと」。
(3)ゆであがった枝豆をザルに取り、うちわで手早くあおぎながら荒熱を取る。冷水を流すのは厳禁。お好みで塩をふる。
●大切な栄養を逃したくないなら「蒸す」
お湯の中に、大切な栄養成分が逃げてしまわない方法が「蒸し」。
(1)大きめの蒸し器もしくは無水鍋を用意する。
(2)「ゆでる」時と同様
(3)5分蒸す。枝豆の重なりが大きい場合は、途中火を止めて(やけどに注意!)、菜箸などで軽く上下を混ぜ合わせる。ザルに取り、お好みの量だけ塩をふって、うちわで冷ます。
●簡単調理ですぐ食べたいなら「電子レンジ」
火を使った調理が面倒な場合、「電子レンジ」が便利。
(1)ビニール袋に入った枝豆の袋を開け、一度取り出して水洗いし、再びビニール袋に戻す。
(2)口が空いていることを確認し、電子レンジ600ワットで5分加熱。ここでは絶対に塩を入れない。
(3)加熱後、ビニール袋から取り出し、お好みの量の塩をふる。
シーズン真っ盛り!と思いきや、実はエダマメの本番は8月から。コクのあるおいしい茶豆や黒豆が豊富に出回ります。中でも、新潟黒崎産の「黒崎茶豆」や、山形酒田産「んめちゃ豆」は絶品なんだとか。
⇒【写真】「黒崎茶豆」http://joshi-spa.jp/?attachment_id=26293
さあ、お気に入りのエダマメを見つけて、楽しくダイエットに励みましょう!
※九州屋HP
http://www.kyusyuya.co.jp/
<TEXT , PHOTO/料理研究家・スギ アカツキ>
【スギ アカツキ】
東京大学卒。東京大学大学院医学系研究科にて基礎医学を本格的に学ぶ。さらに久司マクロビオティックやオーガニックを学び、独自で長寿美容食の研究をはじめる。料理のモットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。自身もサラリーマンとして仕事と家事に奮闘しながら、ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。
むくみ、便秘、顔のたるみを解消してくれるスーパー食材
エダマメ1袋は、ご飯1膳よりも低カロリー
おいしいエダマメの選び方
大事なのは「時間」だけ! 誰でも簡単、3つの調理法
おいしいエダマメは8月からが本番!
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12