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時給500円も…人気職業「ネイリスト」のブラック度合い

 女性が憧れる職業のひとつ、「ネイリスト」。ドラマ『半沢直樹』で壇蜜演じるホステスの夢は「ネイルサロン経営」でしたが、水商売の人からOLまで、ネイリストを目指す女性はゴマンといます。

 実はかくいう筆者も、元ネイリストです。自分の体験と同業者の声から、そのシビアな現実をご紹介しましょう。

学ぶのにまず100万円はかかる



 ネイリストは、見た目こそ華やかな職業ですが、やっていることはとても地味……。個人によって爪の大きさには差ありますが、約1cm四方、もしくはそれ以下の小さな爪に、決められた時間内でマニキュアやジェルを塗り、アートを施していくという仕事です。

ネイル, 本音, 給料, 職場, 資格 実は、離職率がかなり高い職業なんです。「サロンに10人入ったうち、2~3人残ればいいほう」と友人のネイリストは言います。辞める理由で多いのが「お金」の問題。

 サロンに就職するには、ネイリスト検定を持っていることを条件に挙げているところがほとんど。まずネイリストを目指そうと思ったら、スクールなどで技術を学ばなければなりません。検定は3級からありますが、まともな資格である2級、1級を取るには、スクールのプロコースに入ることが必須です。この時点でまず100万円は必要

 そのあとも自分で材料を買い続けなければ練習できないので、お金はその都度どんどん出ていきます。しかもネイル商材はお値段が張るものばかり……。

時給500円のサロンもあった



 無事スクールを卒業しても、お金の悩みはつきません。ネイリスト歴4年で、副店長になったという友人ですら、「前職のお給料のほうが高い」と言います。ちなみに友人Bが最初に勤めたサロンは、時給500円。「最低賃金法は……?」と言いたいところではありますが、技術向上のために、文句は言えなかったとか。ちなみに、法律で決められた最低ラインは、東京都の場合、時給850円です。

 こういった給与システムのサロンの場合、相場でも2級所有者で時給700円前後という、高校生のコンビニアルバイト並の時給。一般企業などに勤めていて、「手に職を……」とネイリストを目指す人も少なくないですが、OLの給料を経験してしまったあとでは、やはり続けるのは難しいかも?

ひたすら練習、“スポ根”の世界



 そして、辞める理由で2番目に多いのが、「自分の時間が持てない」こと。サロンに就職しても、スクール時代と同じく練習の日々はずっと続きます。営業前と営業後に練習、家に帰ってからも練習、休日はサロンに来て練習……。サロンに入ったばかりの頃は、遊ぶ暇なんてほぼ皆無です。

 人気職業のせいか、甘い考えでネイリストになってしまう人もいます。まわりの話を聞くと、「『練習がキツイ』って辞めていく30代を見てると、さすがに根性足りないと思う」という声も。最近は若い子よりも30歳を過ぎた新人ネイリストが多く、しかも覚悟が甘い様子です。ネイリストは意外と“スポ根”のような部分があり、やる気がある人ほどが好まれる傾向にあるのです。

 そのうえ上下関係と年齢が逆のパターンとなると、女同士特有の人間関係を余計ややこしくしている部分もあるのかもしれません。うまくいかなければ、「サロンワーク中にヘルプに入ってくれない……」なんて小イジメに遭うことも。

 もちろん、ここで書いたことが、すべてのサロンやネイリストに当てはまるわけではなく、立派に成功しているネイリストもいます。基本的に、ネイリストは人の爪を綺麗にして、幸せを与えられる仕事。自分の時間とお金を本気で捨てる覚悟があれば、素敵な職業なのは間違いありません。 <TEXT/女子SPA!編集部>




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