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炭水化物抜き、サプリ…“楽なダイエット”はありえるか?【医者が明かす真実】

 さまざまなダイエット法やアンチエイジング美容法が日々登場しています。でも、これってホントに効果があるの? 医者として美を追求してきた高須クリニックの高須克弥院長(http://www.takasu.co.jp/)をナビゲーターに、シリーズでお伝えします。教えて、かっちゃん!! Q.カラダが飢餓状態になると、栄養を貯め込もうとして太りやすくなるということですね。ならば、最近流行っている「ファスティング(断食)」の効果も疑わしい? A.「一時的には痩せるかもしれないけど、すぐ元に戻っちゃんじゃない? ボクサーだって試合前は水も飲まないぐらいの勢いで食事制限をしてやせるけど、計量が終わるとすぐ戻るでしょ」(高須院長)。  泊りがけで断食する「断食道場」もブームが再燃してますが。 「あれは元手がかからない“いい商売”ですよね。場所と医者さえ用意して、食べないように見張っておけばいい。腕のいいシェフを雇う必要もない(笑)」(同)  断食道場に行くなら、断食明けの「回復食」や、その後の食事指導をキチンとしてくれるところを選んだほうがよさそうです。
高須院長

高須院長

Q.では、ご飯やパンを抜いたり減らしたりする「炭水化物抜きダイエット」は? A.「炭水化物は脳のエネルギー源になるので、これを抜くと、頭がボーっとしたり、フラフラしたりしますよね。もともと食べ過ぎていた人が多少減らすぐらいならいいと思いますが、完全に抜くのはおすすめしません。  ある特定の食品だけを食べたり、食べなかったりするダイエットは内臓にも負担がかかりやすいんです」(入谷先生)。 炭水化物Q.「飲むだけでやせる」ことを期待して、さまざまなダイエットサプリを飲む人がいますが、その効果は? A.「本当に効果があったら、次の商品が出てくる必要ないよね。だって、やせて必要なくなるはずなんだから(笑)。第一、効果があったら医薬品になってしまうから、医者以外が売ると薬事法違反で取り締まられちゃう。  日本の法律に照らし合わせて考えれば、いくら飲んでもやせないダイエットサプリこそが、良心的ですばらしい商品なんです」(高須院長)。  実際にやせた人がいても、広告では「○kgやせた!」といった体験談の横に、「個人の体験であり効果効能を保証するものではありません」と書いてあります。効果をうたうと薬事法違反になるからです。 「ダイエットサプリの広告をよくよく見ると、小さい文字で『ダイエットには適切な食事制限と運動が必要です』などの注意書きが書かれてますよね。  ただ、普段の食生活で不足しがちなビタミン類をサプリで補うなど、サプリが役に立つ場面もあるとは思います」(入谷先生) ダイエットサプリを飲む人Q.では医薬品として効果が証明されたダイエット薬はあるのでしょうか? A.「ウチでは使っていないけど、医師が処方する食欲抑制薬は効果がありますよ。医療行為は効果があってもいいと法律で定められてますから。たくさん種類があるけど、日本で承認されているものだとサノレックス(マジンドール)が有名かな。  ただ、サノレックスは依存性があるから、服用するときはできるだけ短期間にするよう、明示されてます」(高須院長)
入谷先生

入谷先生

Q.美容外科でできる「痩身」といえば、やっぱり脂肪吸引ですか? A.「一度に広範囲の脂肪を減らしたいときの選択肢としてあげられるのは、脂肪吸引ですね。脂肪細胞の数自体が減るので、太りづらくもなります。ただ、外科手術ですから、もちろん通常の手術同様のリスクはあります。  他に切開しないでできる方法だと、脂肪細胞を溶かす『脂肪溶解注射』(メゾセラピー)や皮下脂肪に治療用の炭酸ガスを注入して代謝をアップさせる『カーボメッド』などがあります」(入谷先生) Q.脂肪吸引をすれば、二度と太らずにすむ? 「太りづらくはなりますが、太らなくなるわけではないですよ。施術後にドカ食いを続けてたら、残った脂肪細胞が大きく膨らんでいく。  まあ、時間とお金をかけて脂肪吸引をすると『もったいない!』という意識が働くので、だいたい節制するようになりますけど。それでも中にはリバウンドしちゃう人もいますよ」(高須院長)  最後に、「結局、一番いいダイエット法は?」と高須院長に聞くと、「食事制限と運動!」と原点に戻るお答え。やっぱり基本が大切なようです。 【高須克弥氏・プロフィール】 1945年生まれ、医学博士。メディアでもお馴染みの、美容外科の第一人者。最新の美容技術を、自ら試して普及することでも有名。『その健康法では「早死に」する!』『最新版 シミ・しわ・たるみを自分で治す本』など著書多数 高須クリニックhttp://www.takasu.co.jp/ 参考:デリケートゾーンの悩み専用サイト「アクティブヘルス」http://www.active-health.jp/ <TEXT/島影真奈美> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
高須克弥
【プロフィール】 1945年生まれ、医学博士。高須クリニック院長で美容外科の第一人者。最新の美容技術を、自ら試して普及することでも有名。近著は『ダーリンは71歳 高須帝国より愛をこめて』、『炎上上等』、続編で最新刊の『大炎上』など
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