「日本に染谷将太がいてよかった」大根仁監督が『バクマン。』の俳優陣を絶賛
⇒【前編】「佐藤健×神木隆之介『バクマン。』の大根仁監督、「原作のコスプレをやるつもりはない」」はコチラ
佐藤健さん、神木隆之介さんが主演を務める、コミックス原作の実写映画『バクマン。』が大ヒット中。本作を手掛けた大根仁監督(『モテキ』)に作品について伺いました。

――サイコー(佐藤健)とシュージン(神木隆之介)を見出す担当編集者には山田孝之さんが扮しています。
監督:山田君が演じた服部は、原作の雰囲気よりも、サイコーとシュージンのよき兄貴といった感じで存在してほしいと思ったので、一番設定を変えたキャラクターですね。彼は芝居の微調整というか、ちょっとした言い回しでもすごくメモリが細かい。ちょっとこうしてって言うと、すごく緻密なバランスでそこに合わせてくる。本当にうまいです。
――サイコーとシュージンのライバル、天才エイジに扮した染谷将太さんも印象的でした。
監督:エイジの役は本当にトリッキーな役なので、日本に染谷将太がいてよかったなと本当に思いました。完璧だったんじゃないですか。
――漫画を執筆している際のアクションや、特にプロジェクションマッピングのシーンには鳥肌が立ちました。
監督:漫画原作の映像化ならではの表現を考えたとき、たとえば『モテキ』だったら実際に音楽が流せるとか、そういった二次元じゃなくて三次元だからこそできることを考えるんですが、あそこのシーンに関しては漫画の執筆における漫画家の脳内を表現してみました。まぁ、アクションシーンもプロジェクションマッピングも、映像ディレクターに丸投げなので、あまり僕は偉そうなこと言えないんですけど(笑)。
もちろん、こんな感じにという方向性は伝えていますが。僕が深く関わらなかったおかげで、素晴らしいシーンになったんじゃないかと思います。
――職業映画とのお話もありましたが、20、30代の働く女性に何かメッセージをいただけませんか。
監督:目の前の仕事を日々、一生懸命やれと(笑)。いや、ほんとですよ。そしておいしいランチを食べろと。働くというのは、人間にしかできないことですから。仕事するために生まれてきたとも言えるんじゃないかと。だから、頑張って働いてください(笑)。
<PHOTO、TEXT/望月ふみ>
『バクマン。』は全国公開中
配給:東宝
(C) 2015 映画「バクマン。」製作委員会
『バクマン。』オフィシャルサイト http://www.bakuman-movie.com/

日本に染谷将太がいてよかった
人間は仕事をするために生まれてきた
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi