食べる量が自然に減る“聴くだけダイエット”のすすめ
こんにちは、元DJで空間音楽プロデューサーのTOMOです。
食欲の秋、「ガーン!増えてる……体重……」という方も少なくないのでは。クリスマスに向けてダイエットを決意した皆さま、「音楽の力」を使って食欲をコントロールできるということをご存じでしょうか?
米国フェアフィールド大学の心理学研究者達が、テンポの異なるBGMを流して、カフェで食事のスピードが変わるかという実験をしました(1985年)。1分間に、口に運ぶ回数を計測したところ、テンポが速いBGMの時は4.4回、テンポが遅いBGMの時は3.83回という結果になったそうです。
つまりアップテンポの曲は、食べ過ぎ注意報!
人の身体は、リズムやテンポに合わせて動きます。アップテンポの曲は、テンポの速さにあわせて食べるペースも速くなるのです。満腹中枢は、食事を開始してから20~30分後に「お腹いっぱい、もういらない」という指令を脳に送り、食事を止めさせます。ところが、アップテンポの曲を聴きながらの食事は、「お腹いっぱい」の指令が来る前に、短時間で無意識にたくさん食べてしまうわけです。
また、米国コーネル大学のFood and Brand研究室のブライン・ワンシンク教授たちが、照明や音楽によって食事量がどう変わるかを調査しました(2012年)。ファストフードレストランのフロアーの一部を改装し、落ち着いた照明とメロウなBGMにしたところ、お客さんの満足度が高くなるうえに、摂取カロリーが2割弱(18%)も減ったのです。
この実験では、メロウなBGMとして、ソフトなJAZZを使用したようです。ゆったりとしたJAZZは、店の雰囲気も居心地も良くします。お客さんは、滞在時間が長くなったものの、満足感が高まって追加注文量が減り、食べる量が少なくなったという結果でした。
メロウな音楽のテンポに合わせてゆっくり食事をとることで、口に運ぶ回数も自然と減り、少ない量で満腹中枢が刺激されるのですね。「音楽を聴くだけダイエット」、簡単でこんな効果を得られるのなら、試す価値あり!
たとえばこんな “メロウJazz”はいかが?
●KENNY G “I’ll Be Home for Christmas”
●Brian Culbertson “Little Drummer Boy”
●TILL BRONNER “Moon River”
●David Sanborn “Isn’t She Lovely”
<参考文献>
Thomas C. Roballey, Colleen McGreevy, Richard R. Rongo, Michelle L. Schwantes, Peter J. Steger, Marie A. Wininger, Elizabeth B. Gardner“The effect of music on eating behavior” Bulletin of the Psychonomic Society March 1985, pp 221-222
BRIAN WANSINK and KOERT “FAST FOOD RESTAURANT LIGHTING AND MUSIC CAN REDUCE CALORIE INTAKE AND INCREASE SATISFACTION” Vol. 111, August 2012 pp. 228-232.
<TEXT/TOMO PHOTO/Vladislav Pavlovich >
【TOMO(村山友美・むらやまともみ)】
レコード店勤務の後、シンガー・DJとして日本・海外で活動。現在、「空間音楽プロデューサー」として新しいスタイルのBGM提案を行う。また、声分析ソフトで心の状態や才能を見出す「声ドック」、「ホリスティック・サウンドヴォイス・セラピー」も行う。大学講師、経営学博士。一般社団法人日本サウンドハート協会・代表理事
公式ウェブサイト(http://murayamatomomi.com)
食事中はメロウなBGMでラクして痩せよう


TOMO(村山友美・むらやまともみ)
レコード店勤務の後、シンガー・DJとして日本・海外で活動。現在、「空間音楽プロデューサー」として新しいスタイルのBGM提案を行う。また、声分析ソフトで心の状態や才能を見出す「声ドック」、「ホリスティック・サウンドヴォイス・セラピー」も行う。大学講師、経営学博士。一般社団法人日本サウンドハート協会・代表理事
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