にゃらん、ギガちゃん…猫vs犬、CM出演はどちらが多い?
最近、メディアでよく見る「空前の猫ブーム」という言葉。特に「猫の日」である2月22日(ニャン、ニャン、ニャンの語呂合わせ)には、テレビは猫特集だらけ、各地で「猫の日」を祝うイベントも行われました。ああ……やっぱり猫ってかわいい!
この「猫の日」にちなみ、メディアの調査・分析を行うニホンモニター株式会社は『ネコ・イヌCM起用社数』をまとめました。すると、近年の「猫ブーム」で、CM起用社数でも猫が犬を押えるかと思いきや、意外な結果が明らかに。
調査が行われた2013年~2015年の間、犬は延べ188社に、猫は延べ120社のCMに起用され、犬が猫を上回る結果となったそうです。
・2013年=犬61社、猫37社
・2014年=犬62社、猫39社
・2015年=犬65社、猫44社
この調査結果を見てもピンとこないのは筆者だけでしょうか? そんなに多くの犬がCMに登場していた記憶があまりありません。猫のCMは強烈な印象がありますが……。
犬のCMでまず思い浮かぶのは、ソフトバンクモバイルの『お父さん犬』。犬がお父さんなわけないじゃん! と思いつつも、そんな非常識的な設定でさえちゃんと受け入れてしまいます。
ですが、他に多数あるはずの犬のCMを、正直、すぐには思いつきません。
●日清紡ホールディングスCM「ドッグシアター/天の声」篇
(ちょっと気持ち悪いけどインパクトがある”犬と人の二人羽織”シリーズ)
⇒【YouTube】日清紡ホールディングス 企業CM 「ドッグシアター/天の声」篇 http://youtu.be/K5pSw-5CskA
http://youtu.be/K5pSw-5CskA
●ソフトバンクCM白戸家「ギガ物語3(アイドル結成)」篇
(最近、ポメラニアンの「ギガ」ちゃんが新登場)
⇒【YouTube】ソフトバンク CM 白戸家「ギガ物語3(アイドル結成)」篇(15秒) http://youtu.be/6e44E4FhaEI
http://youtu.be/6e44E4FhaEI
今回の調査で分析されているように、犬が登場するCMは、犬と飼い主(家族)を通して描かれる、“家族の一員”としての幸せに満ちた日常風景なのですね。だから犬自体が強いインパクトは与えない……ということかもしれません。
一方で、ネコが登場するCMなら難なく思いつきます。
まずワイモバイルの「ふてニャン」。最近は擬人化されすぎている感が強いものの、思わず見てしまいます。
そして、旅のシーズンになると絶妙なタイミングでオンエアされるリクルートの「にゃらん」。温泉に入るにゃらんの肉球を見て、思わずため息をついているのは筆者だけではないと想像します。
●リクルート「じゃらん」CM にゃらん(温泉すぎる篇)
⇒【YouTube】にゃらん 温泉すぎる篇(15秒) http://youtu.be/NRgL2a4XJr8
http://youtu.be/NRgL2a4XJr8
さらに、ペットフード「カルカン パウチ」のCM。「無視かと思ったらかまって攻撃~♪ 振り回されるって幸せだあ~♪」というBGMに合わせて描かれる、マイペースな猫との楽しい暮らし。そうそう、猫ってそうなんだよね!
猫の“自由奔放”“媚びない”性格を生かし、そのアクの強さが印象に残るCM効果を大いに発揮している…と、今回の調査では分析しています。なるほど、納得です。
●#猫バンバン PROJECT MOVIE by NISSAN #KnockKnockCats
(これは啓発キャンペーンのWebムービーなのでCMではないけれど)
⇒【YouTube】#猫バンバン PROJECT MOVIE by NISSAN #KnockKnockCats http://youtu.be/vO3xyqh0Mjk
相変わらず犬の強さを見せつけた今回の調査。
ですが、一般社団法人ペットフード協会の「全国犬猫飼育実態調査」によると、飼育されている犬と猫の差は、2015年は4万3千頭にまで縮まり、2016年には猫が逆転するのではないかと予測されているそう。2016年は、CMでもネコの起用社数が上回るかもしれませんね。
心底、猫はかわいい。けれども、犬にも大いなる魅力があります。上述したとおり「犬=ファミリー」なのです。確かに、彼氏と別れて落ちこんでいたあの日、寄り添ってくれたのは飼い犬のサクラだった……。
犬VS猫。どちらが人気であろうと、この愛すべき動物たちには関係ないことでしょう。
<TEXT/青山文>
【調査概要】
▼ 調査項目:イヌ・ネコを起用したテレビCMの起用社数
▼ 調査期間:2013年1月1日~2015年12月31日
▼ 対象局:日本テレビ/テレビ朝日/TBS/テレビ東京/フジテレビ (東京地区民放5局地上波オンエア分)