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ダメ男にカモられる女…8歳女子で早くも兆しが!【シングルマザー、家を買う/45章】

 そこで私は娘の両肩をガシっとつかみ、目を見てこう話したのだ。 「娘よ。言っとくけど、女がいないと何もできないような男とは絶対に付き合っちゃだめだからね! ていうか、そういう男に限って女がいなくなってもダメになるようなことは絶対にないんだからね!」  完全に8歳に言うようなセリフではない。  しかし、自らの過去の経験も踏まえて、この事実は早いうちから植え付けておかねば!  すでに母性がダダ漏れしている娘には、なおさらだ。  鬼気迫るママに圧倒されたのか、娘は「う、うん」と首を縦に振ったが安心はできない。そして、娘に頼り切っている息子も心配すぎる。そこで、息子にも一言言っておくことにした。 「息子よ!」  すると息子は首を横にコテンとかしげてニコッとして、私にチューのポーズをしてきたのだ。その顔は、宇宙一かわいく、最高にあざとい。これから何か言われるのを察知しているのか、それとも天然なのか……。  く、くそう……。 「か、かわいいじゃないか……」  そうつぶやくと、娘は「そうなのよね~。息子君は本当にかわいいんだよねぇ~」 シングルマザー、家を買う/45章_2 これには同意しかない。  くそう。  まぁ、小さなころくらいは、この愛嬌に負けてもいいか。そう心を許し、息子の愛嬌に、今日も尽くす母と姉がそこにいた。娘の将来は……、もう娘に任せるとしよう。 <TEXT/吉田可奈 ILLUSTRATION/ワタナベチヒロ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【吉田可奈 プロフィール】 80年生まれ、フリーライター。西野カナなどのオフィシャルライターを務める他、さまざまな雑誌で執筆。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘は“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky※このエッセイは隔週水曜日に配信予定です。
吉田可奈
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、出版社に入社、その後独立しフリーライターに。音楽雑誌やファッション雑誌などなどで執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。長男に発達障害、そして知的障害があることがわかる。著書『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん? 発達障害・知的障害の子と生きる』Twitter(@knysd1980
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シングルマザー、家を買う

年収200万円、バツイチ、子供に発達障がい……でも、マイホームは買える!

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