そこに来て、去年あたりに現れた最新のヤリマンは、どこまでもポジティブです。なぜなら、
自分の欲望のためにセックスをしているからです。
自分で乱交パーティー(乱パ)を開いたり、ヤリコンサークル(ヤリサー)の主宰だったりします。とにかく楽しいことや気持ちいいことが大好きで、お金なんかいらないからみんなで集まって盛り上がろうよって軽いノリでセックスをします。
アンアン(雑誌『an・an』)のセックス特集や、女性による女性のためのAVの出現によって、女性の性欲が表面化し、世間的認知を得られるようになりましたが、女性の性欲は本当に解放されてるのかというと、そこまでではない気がしていました。
不倫によってダメージを多く受けるのは女性側です。女性が性欲に素直に行動すると、世間から、特に同性から批判されます。
でも、ポジティブヤリマンは、そんなの全く気にしません。セックスを楽しむという、誰もが持っている自由をただただ謳歌しているのです。
昔のフェミニズムは男女平等を謳っていて、女にも男とおんなじ能力があるのだから、女にも機会を与えるべきだ、って感じでした。
僕が最近感じる新しいフェミニズムは、男女の性差をありのまま認めつつ、それぞれの個性を尊重し受け入れ、活かしていくって感じです。もしくは、男とか女とかと言うジェンダーを気にしない、人間というくくりで個人個人の個性を尊重する考え。
ポジティブ・ヤリマン自身はそこまで深く考えていないでしょうが、彼女たちの出現は、その存在が受け入れられ、歓迎される空気が生まれつつあるということであり、本当の意味での女性の性欲の解放につながる気がします。
この先には、セックスと愛情を切り離したり、セックスを結婚という制度に閉じ込めない価値観が生まれてくるんじゃないかと思っています。不倫が良いとか悪いとかじゃなく、セックスを必要以上に重要視せず、不自然に深い意味を与えず、生きている悦びの一つとして、男も女もセックスを楽しめればいいなと思います。

森林原人さん
<TEXT/森林原人>
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【森林原人/モリバヤシ ゲンジン プロフィール】
35歳。AV男優歴16年。日本人の生涯セックス回数は、年平均46回×60年=2760回で、この4倍近くセックスしていて、セックス経験だけで言えば3回生まれ変わって只今4回目の老後を満喫中。
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