ここまできたら、ゴール目前。しかし喉が渇く。ギブミー水、と言いたいけれど、辻田氏の流暢な味噌トークの邪魔をするのも憚られ、ひぃひぃしながら出来上がった味噌を仕込み容器に詰めていきます。
すると、そこへ一杯の味噌汁が運ばれてくるではありませんか。
水をくださらなかったのは、このためね(違うかもしれないが)。芳醇な香り、心にまで染み渡る味わい。
糀谷三郎右衛門・七代目・辻田氏直伝の味噌の味噌汁です。
私達がつくった味噌も、期待に応えたおいしさになるのです。熟成期間によって味は微妙に変わるので、そこは各自お好みで育てたくださいとのこと。

手作り味噌セットも販売されている(写真は百川味噌 4kg樽付き amazonで2617円)。糀谷三郎右衛門のセットも公式サイトから買える
じわりじわりと発酵していく味噌と、おいしさへの楽しみ。これからの季節、親子でできる自由研究しても良さそうな味噌づくり。一度手作り味噌の味を知った人は、市販品には戻れないそうですよ。
●醸カフェ
https://www.facebook.com/kamoshi.cafe/
発酵食専門のカフェ。様々な料理イベントを手頃な価格で主催しています。今回の味噌づくりは、味噌4キロお持ち帰りで6000円でした。
●糀谷三郎右衛門
http://www.kouji-ya.com/
通信販売、講座の告知もあります。
女度向上指数★★★☆☆(星3つ)
手作りのものには愛着がわくし、確かに美味。無添加だし、美と健康にはいいこと間違いなし。ただ、つくる季節を選ぶし(夏場はNGかも)、ごく稀に失敗する場合もありそう。
でも、つくる大変さを知ることで感謝が生まれます。お子様と一緒に、あるいは夫婦で参加すれば、母親や妻に対する畏敬の念が生まれるかもしれません。どんな料理も残さず食べてくれるようになるかも。
<TEXT/森美樹 ILLUSTRATION/尾山奈央>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
もりおやま
http://morioyama.com/
●森美樹:1970年生まれ。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『
主婦病』(新潮社)を上梓。最新刊『幸福なハダカ』(同)が発売に
https://twitter.com/morimikixxx
●尾山奈央:1980年生まれ。脚本家、エッセイスト。著書に『
1年で20キロやせた私が見つけた月1断食ダイエット』(泰文堂)