世界が注目する“忍者”ZENが語る、パルクールに賭ける人生が超クール!【インタビュー】
障害物を超えて進むパルクールは、人生と同じ
――著書の中で「障害物」という言葉を使われています。
ZEN:パルクールというのは障害物を越えていくスポーツなので、現実にある障害物という意味もそうですし、僕はそれって、人生においても同じだなと思っているんです。障害物は目に見えるものだけではなく、逆にポジティブなチャンスも障害物だと思うんですよ。そういう物事一つ一つを、一つの経験として得て、そこからいろんなことを学んで生かすというのがパルクールと一緒だなと思います。
やりたいことに向かって一直線に生きる
――おばちゃんの意見なんですけど、若いのに本当にエラいなと思います。わたしが23歳のときなんて、ちゃらんぽらんでした(笑)。
ZEN:全然エラくないですよ。どうしようもない奴だと、いつも思っています。ただ、自分の気持ちにウソはつけないんです。自分がこれだと思ったことには全力で進んで、その先でそれが間違っていたりとか、挫折があっても、そこからまた学べばいいと思うので。それが障害物だと思うんです。障害物がないのが一番つまらないです。舗装された平の道が一番つまらないんですよ。歩くための道が用意されているのに、外壁とか縁石とかを歩きたくなっちゃう子供と同じなんです(笑)。
――パルクールを「魂のパートナー」とまで言い切って、すごいなと思います。
ZEN:半分つながっているんですよ。仮に自分の中で新しく何かをやりたいと思うことがあっても、それはパルクールの中でやると思います。僕のやりたいことは、人生をかけてパルクールを発展させることです。仮にプレイヤーを引退して、なにか違うことをやることになっても、パルクールの人間としていろんなことをやることで、それがまたパルクールのシーンになにか還元できることになればいいなと思っています。
<取材・文/尾崎ムギ子 撮影/安井信介>尾崎ムギ子
1982年4月11日、東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業後、リクルートメディアコミュニケーションズに入社。求人広告制作に携わり、2008年にフリーライターとなる。「web Sportiva」などでプロレスの記事を中心に執筆。著書に『最強レスラー数珠つなぎ』『女の答えはリングにある』。Twitter:@ozaki_mugiko
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