“恋のしかたを忘れた”バツイチ男性。離婚はやっぱりトラウマ?
ここまで聞くと、かなりガンコに女性を拒んでいるように見えるシンジさんですが、意外にも出会いには積極的で、趣味である旅をきっかけにして日本全国に女友達を増やしているといいます。
「結婚してる間、飲みにも一人旅にも行けなかったんで、その点ではだいぶ独身を謳歌(おうか)していますね。数カ月に一度は旅に出て安宿に1カ月くらい常泊。その間に色んな人と知り合って、再び東京に帰ってくる。今はそんな生活をしています。そういう意味で、女性との出会いは常に求めてるかもしれませんね。恋愛に発展するしないを抜きにすれば、色んな女性と話をしてみたい気持ちはあるので……」

もともと女友達が多く、男女の境のないフラットな関係性を好むタイプだったというシンジさん。だとすれば、無理をして恋愛しようとするよりも、友人から発展させるという手段がもっとも次の恋愛への近道のように思えますが……。
「友人から恋人のパターンって今まで経験してないので、少し抵抗があったのですが、それもアリのような気がしてきました。でも40代になって子供が大人になってくれば、もう少し恋愛に対してラクに考えられそうなので、とりあえず今は何もかも保留にしておきたいですね。30代は、もう諦めます(笑)」
根が真面目だったからこそ生まれてしまった、恋愛することへの畏(おそ)れ。シンジさんは特に、過去に大きな失敗をしたことで自己評価が低くなり、次に踏み出すことが難しくなっているようでした。彼が再び恋愛をするためには、子供が成長するまで待つ以外に方法はないのでしょうか……?
※「第15回出生動向調査」。2015年6月に自計式調査を行い、回答者のうち18~34歳の独身の男女5276人を集計。交際相手がいない割合は、男性69.8%・女性59.1%だった。2010年調査と比べて、男性=8.4ポイント増、女性=9.6ポイント増と、急増している。
ーシリーズ・急増する「恋人がいない」男女の肖像【13】ー
<TEXT/もちづき千代子>

30代はもうあきらめます
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